エンターテイメント日誌

2003年02月12日(水) アカデミー賞ノミネート速報

遂にオスカー・ノミネーションが発表になった。前回分の僕の予想と合わせてお読み頂きたい。

最多ノミネーションは予想通り「シカゴ」だった。なんと13部門!これは僕の予想より若干上回る結果だった。内訳は作品賞、監督賞、主演女優賞(ゼルウィガー)、助演女優賞(ゼタ=ジョーンズとラティファ)、助演男優賞(ジョン・C・ライリー)、脚色賞、撮影賞、美術賞、衣装デザイン賞、編集賞、音響賞、そして歌曲賞(映画化にあたり舞台版になかった新曲が追加された)である。

次にノミネートが多かったのが「ギャング・オブ・ニューヨーク」で10部門。内訳は作品賞、監督賞、主演男優賞(デイ=ルイス)、脚本賞、撮影賞、美術賞、衣装デザイン賞、編集賞、歌曲賞、音響賞である。

それに続くのが「めぐりあう時間たち」の9部門、「戦場のピアニスト」の7部門である。

「ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔」は意外と苦戦して、作品賞、美術賞、編集賞、音響賞、音響効果賞、視覚効果賞の6部門に終わった。続編であり、前作が沢山ノミネートされた反動なのかも知れない。

外国語映画賞は全くの予想外。その代わり、僕がノミネートされるだろうと予想した「天国の口、終わりの楽園。」は脚本賞で、そしてスペイン映画「TALK TO HER」は監督賞と脚本賞でノミネートされた。また、今年の1/18のエンターテイメント日誌で紹介したチャン・イーモウ監督の中国映画「英雄HERO」がノミネートされたのは嬉しかった。実は今年、日本代表作品に選ばれたのは「OUT」だったのだが、これは明らかな選択ミスだろう。むろん落選。「たそがれ清兵衛」ならまだノミネートされる可能性があったのでは?

長編アニメーション部門に「千と千尋の神隠し」は当然ノミネートされたが、まあ他に「リロ&スティッチ」は妥当としても評判の悪かった「TREASURE PLANET」(宝島のSF版)がノミネートされたのは意外だった。長編アニメーション部門が新設された昨年の第一回目にディズニーは天敵であるドリームワークスの「シュレック」に敗れているので今年は何としても授賞したい筈。だから大々的なキャンペーンを展開するだろう。しかし英語吹き替え版を配給しただけの「千と千尋」よりはやはり自社製作の「リロ&スティッチ」や「TREASURE PLANET」に肩入れしたくなるのが人情というものだろう。「千と千尋」はだからそういう物量作戦に対して、作品の力だけで勝負しなければならない不利な立場にある。しかしその逆境を乗り越えるだけのものを持った作品であると僕は信じて疑わない。

そうそう、それから最低の映画や俳優を選ぶラジー賞は予定通りマドンナと、彼女の旦那が撮った「SWEPT AWAY」がノミネート(7部門!)された。マドンナが唄った「007 ダイ・アナザー・デイ」も最低主題歌賞にノミネート。マドンナと最低主演女優賞を競うのはジェニファー・ロペスやブリトニー・スピアーズ。三つどもえの熾烈な戦いとなりそうである。さて、栄冠は誰の手に?


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