熱い洋楽コネタコラム

2004年06月06日(日)

 九州の小学生殺人事件で今「バトル・ロワイアル」が槍玉に上がってる。あ〜あ、同じことしてる、って思った。そう、あのアメリカの「コロンバイン高校」の事件の時と。
 あのとき、犯人の少年達がトレンチ・コートを着ていたからとか、音楽を聴いていたからとか、そんな理由で「子供たちを殺人に走らせたのはマリリン・マンソン」と槍玉に挙げられ、マリリン・マンソンのコンサートが中止になったりした。映画「ボウリング・フォー・コロンバイン」でマリリン・マンソンは「彼らは何でも簡単な原因に押しつけたいだけ」みたいなことを言っていたけど、今回も同じだ。「ボウリング・フォー・コロンバイン」という映画のタイトルは、犯人の少年達はマリリン・マンソンのファンであったのと同時に、ボウリング部に所属していて、彼らはボウリングが好きだった。だったらあんなことをしでかした理由はボウリングにもあるんじゃ?という、ムーア監督の皮肉ギャグだった。
 なわけで。今回もたまたま犯人の女の子が「バトルロワイアル」を好きだっただけで、ほかにも好きなものはたくさんあったわけでしょう?そりゃ影響がなかったとは言わない。でもそれはちょっとした神経にサラリと障った程度のものだと思う。
 それよりも。この日常。この空気。この閉塞感。このウソ臭さ。今の日本に生きていたら、大人の数10倍も敏感な子供たちはたまんないと思う。気が狂いそうで、自分を押さえるのだけで大変だと思う。
 そんなだから。もしも社会が、そして短絡的で予定調和ばかり求めるマスコミが、「バトル・ロワイアル」を変にイジクリ始めたら、みなさんちゃんと抗議しましょうね。いや、ヤツラはイジくらないよな。遠まわしに、臭わすよう〜に、言いますね。それとすぐ分るように、でもハッキリとは言わない。さらにイヤらしい手を使ってきてますよね。
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