熱い洋楽コネタコラム

2004年02月19日(木) 私たちは幸せじゃない

 もうじき結婚式をあげるお友達を囲んで、池袋のタイ料理屋で、「タイ料理は苦手なの」と言いながらバクバク食ってきた帰り道(そう、「苦手」とか言いながらバクバク食べるのがいつも和田です)中野のサンモール街(屋根のある商店街)で、いつも「ビッグイッシュー」を売ってるオヂを見かけました。
 オヂはナナメ向こうを向いて黙々とダンボールハウスを組み立てていて、ビッグイッシューをいつも入れてるカバンが横にありました。「ホームレス」という一言でくくってしまうと、それは漠然とした遠くの不幸です。が。オヂは「お客さん、ラッキーですよ〜」などと言うオヂであり。そりゃ名前も知らないし、オヂの身の上話などももちろん全く知らなく、もしかしたらとんでもないオヤジなのかもしれません。が、少なくともオヂは私にとって「顔の見える人」。その人が黙々とダンボールハウスを組み立てている姿は、切な過ぎます。もちろんビッグイッシューを売るのはホームレスの人々だから、オヂがダンボールハウスに住む人であることはわかっていたはずですが、この目でシカと見るとその衝撃は本当に本当に本当に大きかった。思わず、泣けてしまったほどに…。
 今日は少しは暖かくなってきて、昨日まで被っていた毛糸の帽子も被らなくて平気だったけど、それでも外はもちろん寒いです。うちについたらすぐにストーブのスイッチを入れました。
 東京都は大きな公園にいるホームレスたちを今後随時、都営住宅に入れるように進めると言っているようですが、それはどれくらいの人達がその恩恵にあずかれるのでしょうか?その順番は?誰か知ってますか?誰も知らないでしょう?もちろん私も知りません。私たちはあまりにそういうことに無関心。誰もホームレスがどういう風にして都営住宅に入れるかなんて知らないし、知りたくもない。そんな社会に生きる私たちは、実は誰も幸せじゃないのだと思いました。
 …ちょっとだけマジな和田でした。
 
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