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夢の図書館新館

お天気猫や

-- 2004年02月05日(木) --

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『ミナを着て旅に出よう』

ミナの服をつくっているデザイナー、 ミナをつくったデザイナー。

ミナというブランド名は、皆川さんの名前から とったものだと単純に思っていた。

『ミナ』とは、フィンランド語で『自分』を 意味する言葉なのだと知った。 皆川さんが、フィンランドへの旅を 大切に思っていることも。 フィンランドだけでなく、旅することで 未知の自分に出会うことを希求していることも。 皆川さんが100年以上つづく『ミナ』を想っていること、 それは知っていたような気がする。

この薄い手帳のような本は、 カウブックスの松浦さんによって聞き書きで まとめられたもの、らしい。 道をさがす誰かのために、皆川さんが 直接語りかけてくるような、 クローズドな関係を感じさせる本。 最後にはふたりの対談も収録されている。

自分の歩いてゆく道に『落ちている』ものを 拾ってゆくのだ、という経験からの言葉に、私も微笑む。 近くにないものをやみくもに探すことより、 いま歩いている周りを、ちらちらと観察すること。 私たちの前にあらわれるものにはすべて、 意味がひそんでいると、だんだんわかってくる。

私は本物のミナの服を見たことがない。 白金にあるミナ・ペルフォネンにも行ったことはないし、 テレビのドキュメンタリーで、ファブリックを作って 服にする皆川さんとスタッフを見ただけだ。

私がいままでに好きで買っていた最高に高い服は、 powderの服たち。でも今は限られた場所でしか手に入らない。 というより、ほとんど手に入らない。 ミナはたぶん、もう少し高いと思う。 内と外のギャップがある人に、ミナを着てもらえると うれしい、と皆川さんはいう。 それはまさに私のことかも、と すみっこでつぶやいてみる。 せめていまは、こころにミナを着ていよう。 (マーズ)


『ミナを着て旅に出よう』 著者:皆川明(監修:松浦弥太郎) / 出版社:DAI-X出版2003

2003年02月05日(水) 『山びこのメルヘン』
2002年02月05日(火) 『アラバマ物語』
2001年02月05日(月) 『私家版』

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