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夢の図書館新館

お天気猫や

-- 2003年04月11日(金) --

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「魔法のほうき」

明らかにシンクロはつづいており、「妖魔をよぶ街」を
読み終わったとたん、人づてに井辻朱美自身の著書が
手もとにやって来た。この春出た本である。
しかも、「赤毛のアン」までファンタジーとして
論じられているのだから、
読み始めてすぐ、個人的な興味のメーターが上がってしまった。

副題は『ファンタジーの癒し』。

タイトルの「魔法のほうき」が、ハリー・ポッターの
ほうきを具体的に思い起こさせるように、
ハリーも本書全体を飛び回っているのだった。

私たちにとって、ファンタジーを読む(体験する)ことが
どのような意味をもっているのか、クスリとしての
ファンタジーの効能を主題に、
『場所』や『時』を鍵としたファンタジーの分類を、
アカデミックな天上世界からではなく、本好きな者どうしの、
『通じる言葉』を使って次々に繰り広げていて、
「アン」に関しても、新しい視点を得た。

『場』としての『公園』も、メアリー・ポピンズを引用して
論じられている。これも、公園を重要な場所として登場させていた
「妖魔をよぶ街」を連想せずにはいられない。

そういえば、井辻朱美の著作リストを見て、
「妖魔--」を読みたいと思ったのも、精神世界の本だったっけ。
と思い出したりした。

面白いところは読んでのお楽しみということで、
とりあえずは、ここに論じられている上記以外のタイトルを
少しだけ紹介させていただく。

「指輪物語」「ナルニア国ものがたり」「トムは真夜中の庭で」
「クローディアの秘密」「ヴァン・ゴッホ・カフェ」etc.

・・読みたいと思っていた「屋根裏部屋のエンジェルさん」、
ストーリーと象徴されるものの深層がわかってしまったけど、
よけいに読みたくなってしまった。
(マーズ)


「魔法のほうき」 著者:井辻朱美 / 出版社:廣済堂出版

2002年04月11日(木) 『ぼく、ネズミだったの!』

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