車が車検から戻ってきてから、すぐにその車に乗って区役所の出張所に行った。 いや、別に「車検代が7万円足りないのでどうにかならないか?」と相談しに行ったのではない。
では何をしに行ったのかというと、選挙である。 もちろん、期日前投票だ。 まだ候補者が公示されたばかりだし、選挙まで間があるので、じっくり「誰を」、「何党を」ということを考えてもよかったのだが、こういうのはさっさと終わらせるに限る。 終わらせておけば、会社や知人から「誰に入れろ」とか「○党に入れてくれ」と言われても、「もう行ってきましたから」ですますことが出来るから、その後の面倒はない。
その後にどんな面倒があるのかというと、会社の場合は、選挙に行ったかどうかのチェックが入るのだ。 前はそこまで酷くなかったのだが、最近は投票率が減っているせいか、時間を区切って投票に行った人の数を報告しなければならなくなった。 会社の支持する人がいない場合は、まったくそういうことがないのに、支持する人が出たとたんにこの有様である。 しかし、会社の場合は、行かなくても「行きました」と言えばすむので、さほど面倒とは思っていない。
問題は、知人の場合である。 しつこい電話攻撃に始まり、あげくに選挙について行くとまで言ってくるのだ。 もちろん、そんなことをやっているのは某学会の人たちである。 中には、わざわざ「あんたたちは学会のことを知らんだろうから」と言って、学会のパンフレットまで持ってきて説明する人もいる。 そういう人たちの相手をするのが面倒なのである。
そういう人たちを相手にしなければ、別に問題はないのだが、ぼくは人が悪いから、ついついそういう人たちの相手をしてしまう。 もちろん、ネタにしようと思ってである。
いちおう、ぼくは相手の言うことに、いちいち「はいはい」とうなずきながら聞いているふりをしている。 そして、いかにも「この党に入れることにします」といった態度をとってもいる。 だが、『そうはイカンザキ』である。 ぼくは、そういう「上が言うからいい人だ」と簡単に信じたり、選挙活動をやることが徳を積んでいると思っている人たちが大嫌いなのだ。 そのため、いつも心の中で「あんたの支持しているところなんかに、誰が入れるか」と思っている。
ということで、ぼくはこういう人の悪いことをしたくないから、期日前、それも早いうちに選挙に行くようにしたのだ。 ま、行ったら行ったで、「誰か言うて来んかなぁ」と思ってはいるが。
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