昨日、車検に出していた愛車が、3日ぶりに戻ってきた。 そのため、代車生活を強いられたわけだ。 毎回車検のたびに代車を借りているのだが、今回の代車は、これまでのどの車よりも小さく乗りにくかった。 普段は、体の大きなぼくに合わせて普通車を用意してくれるのだが、今回はあいにく軽しかないということだった。
カーショップの人からその旨の連絡を受けた時、「軽ですか…」と思わず言ってしまった。 「他の車は都合つかないんですかねえ?」 「あいにく代車は、全部出払っていて、これしか都合つかないんですよ」 「そうなんですか…」 ない物をねだってもしょうがない。 そこで渋々軽で我慢することにした。
ところが、その代車を見た時に唖然としてしまった。 軽だというので、てっきりワゴンRのような車を想像していたのだが、目の前にあるのは、免許取り立ての女の子が乗りそうな小さな軽だった。 おかげで、代車生活の3日間は、かなりきつい思いをさせられたものだった。
想像以上に、中は狭く感じた。 ぼくの愛車がRV車なので、なおさらそう感じたのだろうが、天井は低いし、座席の幅は狭い。 この空間の狭さになかなか慣れないのだ。 しかも運転しづらい。 アクセルとブレーキの間隔が極端に狭いのだ。 足の大きなぼくにとって、この間隔の狭さはプレッシャーになった。 とにかくアクセルを踏もうとすると、ブレーキまでいっしょに踏んでしまいかねないのだ。 そのため、アクセルを踏む時は、右膝をドアにつけた状態にして踏み、ブレーキを踏む時は、右膝を左膝につけた状態で踏んでいた。 つまり、アクセルを踏む時はガニ股座りで、ブレーキを踏む時はオカマ座りになっていたということだ。
また、ハンドルの遊びが極端に少なく、いつもの感覚でやると、すぐに車がふらつく。 さらに、力が弱く、スピードが出ないときている。 特に坂道では、スピードが極端に落ちてしまうのだ。 そのため、坂道になると、いつも後ろの車から煽られてばかりいた。
ということで、愛車が戻ってきた時は、ホッとした。 これでプレッシャーを感じることなく車を運転できるし、他の車から煽られることもないのだ。
ところが、そのホッとした気持ちもつかの間だった。 カーショップの人が、今回の車検の説明をするたびにまたプレッシャーがかかってきた。 「ブレーキが壊れかかってました」、「タイヤもおかしかったです」、「エアコンもだめでした」とやられる。 最後に、「これにリサイクル料が加わります」と言って算出した請求額は、何と22万円だった。 「えーっ、そんなにかかったんですか?」 「ええ、10年近くも乗っていると、いろんな箇所が悪くなってくるんですよ」 「そうなんですか…」 当初ぼくは、前回が13万円超だったので、それにリサイクル料を合わせた15万円を用意していた。 7万円のオーバー、これは大きい。 何せギターを買ったばかりである。 どうやって都合をつけようか? いっそギターを持って、質屋にでも走るか。
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