| 2005年04月01日(金) |
歯医者と整体院(前) |
昨日嫁ブーがギックリ腰になったとこを書いたが、その件で朝さっそく整体院に電話を入れた。 「もしもし、昨日うちの嫁さんがギックリ腰になったんですが、今日診てもらえますか?」 「今日ですか…。ちょっとお待ち下さい」 電話の受け答えからすると、どうも予約がたくさん入っているような雰囲気だった。
「ギックリ腰だから、当然痛がってるんですよねえ」 「ええ。本人は歩けんと言ってますけど」 「そうですよねえ。じゃあ11時半に来てもらえますか?」 「えっ、11時半ですか?」 「ええ」 「他の時間は空いてないんですか?」 「あとは夜になりますけど」 今日は10時半から、ぼくの歯の治療が入っていたのだ。 歯の治療にかかる時間は、平均すると50分程度である。 しかし、たまに1時間を超えることがある。 それは麻酔をした時だ。 前回一つの歯の治療を終えたから、今日は別の治療に移る。 ということは、麻酔の可能性は大である。
そこで、ぼくは言った。 「10時半から歯医者に行かないとならんのですよ。治療次第で遅くなるかも知れないんですけど…」 「そうなんですか…。わかりました。でも、なるべく早く来てくださいね」 「はい、わかりました」 ということで、嫁ブーの整体院行きが決まった。
そこで、いつまでも寝ている嫁ブーを叩き起こした。 「おい、電話しとったぞ」 「えー?電話ー?どこにー?」 「整体院」 「ええーっ。行かんち言うたやないね」 「行かんと治らんやろうが」 「・・・」 「わざわざ時間を空けてもらったんやけ、キャンセルはきかんぞ」 「何時から?」 「おれの歯医者が終わってから」 「昼頃?」 「おう、覚悟しとけ」 「わかった…」
当初、歯医者から帰ってから、嫁ブーを車に乗せて整体院に向かおうと思っていた。 ところが嫁ブーは、一人だと心細いのか、「歯医者についていく」と言ってきた。 「別にかまわんけど、1時間くらい待たんといけんぞ」 「それでもいいけ」 そういうことで、ぼくは嫁ブー同伴で歯医者に行った。
イスに座り、口を開けると、先生はおもむろに歯を削りだした。 どうやら懸念された麻酔はなさそうだ。 これでひと安心である。 ところが、こういうときに限って、なぜか時間がかかっているような気がする。 先生や看護婦の、動作の一つ一つがゆっくりしているように思えるのだ。 しかし、壁に掛かっている時計を見ても、それほど時間はたってない。 きっと、こちらの気が焦っているからだろう。
治療を始めて20分ほどたってからだった。 一人の患者が入ってきた。 これで、患者はぼくを含めて二人になった。 患者がぼく一人だけの時、先生はよく時間を忘れることがある。 前に何度かそういうことがあった。 そういうときは、1時間を優に超える。 長いときで2時間かかってしまったこともある。 それだけ治療に集中しているのだろう。 しかし、他に患者がいるときは、当然ぼく一人にかかることが出来ない。 そのため、治療はそこそこ早く切り上げてくれるのだ。 ということで、ぼくは心の中で「ラッキー」と思っていた。 しかし、それは『ラッキー』なことではなかった。
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