いちおう今日で、およそ2ヶ月に渡った前歯四本の治療が終わった。 ま、四本とはいうものの、三本はそれぞれ一日で終わっているから、実質一本にそれだけの時間を費やしたことになる。 その一本の歯というのが、2月25日の日記に書いた、差し歯になる歯である。 そう、今日、差し歯が入ったのだ。
差し歯なんて初めてなので、どうも違和感がある。 とにかく、歯の裏側がツルツルしている。 既存の歯はそれなりに年輪が刻まれて、そこそこざらついているのだが、差し歯にはそれがない。 鏡をなめているような状態なのだ。 これが気持ち悪い。 しかし、これは慣れるしかないだろう。
慣れではどうにもならないものもある。 横の歯と比べると、歯の裏側の高さが微妙に違うのだ。 そのためにかみ合わせが悪い。 差し歯自体が厚めに出来ているのは確かだが、これでは困る。。 しかし、歯医者では、かみ合わせは良かったのに、どうしてだろう。 帰る道々、ない頭でいろいろと考えてみた。 が、結論は出ない。 家に帰ってから、ちょっと昼寝をしたのだが、その時ふと気がついたことがあった。 それは、起きている時と寝ている時では歯の位置が違うということだ。 もちろん歯医者の治療は、寝た状態でする。 その時、口の部分を高くするために、頭を低くするのだ。 そうすると、上あごが前に出るような形になって、下の歯が奥まる。 そのせいで、かみ合わせがうまくいっているように感じたのだろう。 治療中にわからないはずだ。 今度は医者に行った時、この部分をやり直してもらわなけなればならない。
もう一つある。 それは、おそらく気分的なものだろうが、その歯が独立しているだけに、何か安定感に欠けているように思えることだ。 それには理由がある。 先日友人が遊びにきた。 さりげなく会話をしていたのだが、あることに気がついた。 それは、その友人の前歯が一本取れていたということだ。 「歯、どうしたと?」 「昨日、ドアに歯をぶっつけて折ったんよ」 その友人の前歯は差し歯だった。 それを聞いて、ぼくは仮歯を舌で触り、 「そういえば、削りに削って、細く小さくなった歯の上にかぶせるだけなんやなあ。ということは、ちょっとした衝撃でも折れるということか。もしそうなったら、今度は入れ歯になるんか…」と思ったものだった。 きっとそれがトラウマになっているのだろう。 そのことを聞く前に差し歯を入れていたら、きっとそういうふうに思うことはなかっただろう。
と、まあ、若干の不満や不安はあるけれど、色もまあまあだし、ちょっと見では差し歯であることはわからないだろう。 ということで、次回から歯の治療は新しいシリーズに入る。 今度は上下の犬歯である。 それが終わると右奥歯。 まだまだ続くなあ…。
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