【1】 今日の『とくダネ!』のトップは、堤義明逮捕の話題だった。 昨日のニュースで、「明日逮捕される予定」と言っていたので、別段驚かなかったのが、『とくダネ!』でそれを確認して、何か胸がスッとする思いがした。 ぼくは、この堤義明に恨みを持っていたのだ。
それは、昭和53年の秋のことだった。 新聞の一面にデカデカと、「西武、ライオンズを買収。本拠地を所沢へ」という見出しが載っていた。 「えーっ!!」と思って、ぼくは何度も記事を読み返した。 最初は半信半疑でその記事を読んでいたのだが、何度も読んでいくうちに、それが現実だということ認めざるをえなくなった。 堤の野郎は自分が楽しむだけのために、九州人の大切なライオンズを持って行ってしまったのだ。
当時ぼくは、東京の西武沿線に住んでいた。 その記事を見た翌日、ぼくはあまりの悔しさに、東京に持って行っていたクラウンライターライオンズの帽子をかぶり、西武の改札口を睨みつけたものだった。
クラウンなき後、特に好きな球団も出来なかった。 もちろん、西武なんか応援する気もない。 所沢に行った時点で、ライオンズはライオンズでなくなっていたのだ。 ダイエーがホークスを福岡に持ってくるまでの10年間、いつもぼくは野球シーズンが始まると、悶々とした気分になっていたのだった。
今日、その張本人である堤も捕まった。 そろそろライオンズを返してもらいましょうかね。
【2】 今朝、ひげを剃っている時、首に傷があるのに気がついた。 よく見てみると、どうも掻き傷のようである。 その時は「いつこんなところを掻きむしったかのう」と思ったのだが、その後そのことについては忘れていた。
会社に着いてからのこと。 あるパートさんが、「しんちゃん、ちょっと」と言って、ぼくをカウンターの中に連れて行った。 「何だろう」と思っていると、パートさんは鏡をぼくに手渡した。 「よーく見てん」 「えっ?」 「もう、しんちゃんったら、キスマークつけて。奥さんとラブラブやね」 「これ掻き傷やろ」 「そうかねえ」 「それに、今嫁さんは生理中」 「そんなの関係ないやん。生理中だって出来るんやけ」
「じゃあ、あんたは生理中もしよるんかね」 とは聞かなかった。 しかし、朝からいったい何を考えているんだろう。 ぼくは基本的に、この手の話は好きではない。 男同士だとたまにはすることもあるが、女性とはそういう話は決してしない。 まあ、そのパートさんも、言いながら顔を赤らめていたくらいだから、男性には言い慣れてないのだろう。 が、あえてその話をしたということは、心の中に何か満たないものでもあるのだろうか。
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