頑張る40代!plus

2003年06月12日(木) IP電話(後編)

こうなれば、手は一つしか残ってない。
フレッツではなくて、本家のNTTに連絡して、回線を調べてもらうしかない。
さっそく電話帳を調べ、携帯から電話した。

「あのう、104に電話してたら、突然切れたんですけど…」
「お客さんの電話番号は?」
「○○○××××です」
「ちょっと調べてみますね。少し時間がかかりますから、こちらから折り返し電話します。今かけている電話番号を教えて下さい」

ぼくが携帯の番号を教えてから、約3分後にNTTから電話が入った。
いつもそうなのだが、こういう時のNTTからの電話というのは、決まって非通知である。

「受話器はどうしてますか?」
「ちゃんと置いてますけど」
「なるほど、話し中になっていますねえ」
「そうでしょう?」
「ちょっとスプリッタから、線を外して、直接電話機に差し込んでみて下さい」
言われたようにやってみた。
すると、受話器の向こうから、「おお!」という声がした。
「今、繋いだでしょう?」
「はい」
「こちらで繋いだ音が聞こえましたよ。ははは」
『ははは』ではない。
こちらは急いでいるのだ。

しばらく、相手の言われるままに、NTT回線で繋いだり、IP回線で繋いだりやっていた。
「わかりました」
「そうですか」
「はい。こちらの回線には異常はありません」
「えっ? でも、現に繋がらなかったじゃないですか」
「それでも、回線には異常はないので、こちらとしては…」
ああ、もう時間がない。
「はい、わかりました。じゃあ、また何かあったら電話しますので」
ぼくは電話を切った。

しかたなく、回線をNTTのほうに繋ぎ、電話を待った。
ほどなく電話がかかった。
母からだった。
「ずっと話し中やったね」と言う。
「いろいろあってね…」
実は大事な電話というのは、母からだった。
親戚に用があったので、時間の打ち合わせのための電話だった。
30分後に出かけるので、すぐに来てほしいと言う。

その電話を切ってから、もう一度IP回線に接続してみた。
ところが、それまで繋がっていたADSLまでが使えなくなっていた。
もう時間がない。
再びNTT回線に繋ぎなおしてから、ぼくは出かけた。
もし、その間にIP電話のほうにかける人がいたら、その人はずっと話し中だと思うだろうが、しかたない。

家に帰ったのは、午後10時を回っていた。
ぼくはもう一度、IP回線に繋ぎ直してみた。
何と通常に戻っているではないか。
その後、電話をかけようが、かかってこようが、もう切れるようなことはなかった。
いったい、夕方の騒ぎは何だったのだろう。

そこで、冷静に考えてみることにした。
一つ腑に落ちないことがある。
それはNTT回線でもIP回線でもない。
例のK市の○○ガラスである。
もしかしたら、FAXが送信中のままになっていたのではないだろうか。
それなら、話し中になっていてもおかしくはないし、こちらが繋がらないことだって頷ける。
FAXが流れてきたのは、午後6時前だった。
おそらく、FAXの送信ボタンを押したまま、従業員は帰ってしまったため、エラーになってもしばらくの間送信状態が続いていたのではないだろうか。
もしそうなら、人騒がせな会社である。
貴重な日記に、3日間もこんな下らんこと書かせやがって。


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