『プラトニック』
今君がどこにいて、何をしてるかなんて ぼくには関心ないことなんだよ もっと大事なことは、君を心の中から 離したくない それだけなんだよ
いつも、君はぼくの中にいる もっと、素敵な笑顔見せてくれ 早く、もっと早くぼくの前に 明るい風を吹かせてくれ、いいね
もう時を急ぐこともない ぼくは時を超えているんだから 今君がどんなに変わり果てていても 吹き過ぎる風は、ぼくに優しい
いつも、君はぼくの中にいる もっと、素敵な笑顔見せてくれ 早く、もっと早くぼくの前に 明るい風を吹かせてくれ、いいね
個人的にはあまり好きなテーマではないのだが、日記の神様が「どうしても書け」というもんだから、今日の日記はこのテーマで書くことにした。
ぼくはあまり恋愛の経験があるほうではない。 同世代の人たちに比べると、ずっと少ないと思う。 その原因は、ずっと一人の人を思っていた、ということにある。 もちろんその間、他の人に目移りをしたことはある。 しかし、いつもその人に目が戻ってしまう。 かといって、別にその人と付き合っていたわけではなく、ただの片思いだけだったのだから、いつしか精神はまた旅をすることになる。 そしてまた元通り。 若い頃は、ずっとこんなことの繰り返しだった。
何がぼくを、その人に縛りつけていたのか? 容姿ではない、生き方でもない、価値観でもない、友だちの延長というものでもない。 それは、ある種のインスピレーションである。 それしか考えられない。 彼女とは、高校1年の時を除いては、会話もほとんどしたことがない。 高校2年と3年の時に交わした会話は、「ちょっと退いてくれん?」だけだった。 卒業後は、一度電話をしたことがあるくらいで、あとはあの忌まわしい『しんた野生の足事件(2003年5月31日付日記参照)』があるくらいだ。 そんな中で、彼女一人を思い続けるのだから、よほど強いインスピレーションだったのだろう。
彼女とはそういう仲だった。 だから、手を握ったことすらない。 それが良かったのか悪かったのかはわからないが、ぼくの恋というものはプラトニックなものになってしまった。 そのおかげで、ぼくは精神世界で遊ぶことを知ることになり、それが歌や詩という形で表現されていった。 その当時の作品というのは、実にインスピレーションに満ちたものだった。 全身で音や言葉を受け止めていた。 彼女の結婚を知り、ようやくその呪縛から冷めてから後は、そういうインスピレーションを感じるようなことはなくなった。
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