昨日は日記を書きながら眠ってしまっていた。 そのため、日記の更新が、何と今日の午後になってしまった。 雪では遅刻せずにすんだが、日記は遅刻してしまったわけだ。 やはり日記というのは、一気に書いてしまわないとだめである。 一日隔たりがあると、最初の意図とは違ったものになったり、その日書こうと思っていたことを忘れていたりすることがある。 昨日の日記も、昨日のうちに書き上げていたら、また違った趣旨の日記になっていただろう。
さて、本日2度目の日記の開始である。 「今日は一気に書き上げるぞ!」と気合いを入れながらも、「さて何を書いたらいいものか」と迷っている。 一日ゴロゴロしていたので個人的な話題はないし、ニュースもイラク情勢ばかりで面白くない。
そういえば昨日万引きを捕まえた。 午後7時を過ぎた頃だった。 出入り口に置いてある万引き防止装置が発報した。 ぼくが慌てて走っていくと、そこに一人の中年男性が立っている。 その男はぼくを見るなり、「払えばいいんでしょ」と言った。 その言葉を聞いてぼくはムッとしたが、冷静に「こちらに来て下さい」と事務所まで連れて行った。 事務所に行く途中に男が「払うつもりだったんですが」と言ったので、「払うつもりなら服の中なんかに入れないでしょ」と言うと、今度は「もうしませんから見逃して下さい」と言う。 「そういうことは、事務所で言って下さい」 「お願いです。許して下さい」 ぼくはそれに答えず、無言で男を事務所まで連れて行った。
うちの店は悪質な万引きが多いため、捕まえるとすぐに警察に通報することにしている。 ぼくが男を事務所に連れて行くと、さっそく店長代理が警察に電話をかけた。 警察は「いくつぐらいの人ですか」と男の歳を聞いてきた。 代理が「おいさん、いくつね?」と聞くと、男は一瞬躊躇し「あ、ああ50歳です」と言った。 明らかに嘘を言っている。 50代の顔ではあるが、どう見ても50歳には見えない。 もっと上である。 ぼくはそれを聞いた後に事務所を出たので、その後のやりとりは知らないが、男は「歯医者に行かないけんけ、急いで下さい」などとほざいていたそうだ。 結局、男は警察に引き渡されたらしい。
おそらくこの男も、万引きは犯罪ではないと思っている一人だろう。 万引き犯は、自分のことを「泥棒」と呼ばれることに抵抗を持っていると聞く。 しかし、どう見ても万引きは泥棒である。 手軽に盗めるところから盗もうとする卑怯な泥棒である。 先の川崎の万引き事件で、書店に非難や中傷をした人間がいたという。 そういう人も万引きを犯罪と思ってないのだろう。 万引きは立派な犯罪である。 人の物を盗むだけでも死刑になった時代があるのだ。 いったい彼らは何を考えているのだろう。
ぼくは最近の万引き犯罪の多さを、教育のせいだと思っている。 やってはいけないこと、つまり道徳を習わなかったツケが、ここに来て一気に吹き出したのだろう。 万引きで捕まることを「運が悪かった」などと思っている人間に、「万引きは犯罪です」などと言っても、あまり効果はないだろう。 それよりも、今の子供たちに道徳を教え込んでいくほうが、よほど効果的である。 ぼくたち大人が注意するよりも、幼稚園児や小学生などから「物を盗ったらいけんのよねえ」などと咎められるほうが、ずっと堪えるはずだ。 そういう意味でも、道徳の復活は必要だと思っている。
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