夜深く、雪の白く降り積もり 街はなお寒く、夢はまだ遠く
風強く、服の隙間をさして 身は重く辛く、後姿寂しく
揺れる春の日は遠く 待ちわびた花のつぼみ涙を落とし 昨日までの明るい笑顔 また今日深く暗く沈み
凍りつく、濡れた道あてもなく うつむいた人が、声もなく続く
19歳の頃、大学の入試試験から帰ってくる時に雪が降りだした。 雪は見る間に道を覆い、水たまりは早くも氷り始めていた。 その日に作った詩である。 生まれてこの方、あの日ほど寒い思いをしたことはない。 少し風邪気味で体調は優れず、受験の失敗を自覚していたから気分的に落ち込んでいる。 そういう状態の時に、突然襲いくる寒波。 風はビュービュー吹き、服の隙間を刺してくる。 傘を持たない身に、雪は容赦なく降りかかる。 その後、何度も寒い日はあったが、肉体的、精神的に落ち込んではなかったから、あれほどの寒さを感じたことはない。 おそらく、凍死でもしない限り、あのような寒さを体験することはないだろう。
とはいえ、今日は寒い。 昨日の天気予報で、「明日は一日、冷蔵庫の中にいるような状態でしょう」と言っていたが、その通りで、今日の最低気温は2、1度だった。 昨日が8、9度だったから、その差6、8度、この温度差は風邪がまだ完治していない身には辛い。 明日はまだ寒くなって、最低気温は-1度だという。 どうも今年の冬は、ぼくを殺そうとしているらしい。
さて、明日もしも雪が積もっていたらどうしよう。 前回の積雪の時は、通れなかった箇所はあったものの、日曜日だったこともあり、渋滞はしなかった。 しかし、明日はウィークデイだ。 九州道や都市高速はもちろんストップするだろうから、当然大渋滞が予想される。 そうなった時、一番被害を受けるのがぼくの住んでいる地域だ。 雨の日でさえ渋滞するのに、雪ならなおさらである。 また3号線に出るまでに一苦労するだろう。 この間、トラック故障のために、5分で抜けられる道が40分もかかった。 明日もそのくらいの時間を予定しなくてはならない。
もし道路が凍結などしていたら、JR通勤ということもあり得る。 うちからJRの駅までは、歩いて10分。 途中、吹きざらしのだだっ広い道を歩いて行かなければならないから、地獄である。 途中で咳き込みでもしたら、どうしよう。 寒さと強い風で、しばらく治まらないだろう。 その拍子に、こけるかもしれない。
まあ、夜中にいろいろ案じてみても仕方がない。 すべては夜が明けてからのことだ。 少し早起きしなければならないから、今日はこの辺で終わることにする。
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