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斜めうえ行く「オクノ総研 WEBLOG」
by オクノ総研
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■コンサルティングファームの謎 Eキャリアとしてのコンサルタント
戦略コンサルティングファームはものの見事に凋落中。
戦略だけで、実行フェーズまでの面倒を見ることができないコンサルティングファームは総じて経営状況が悪化している。
全てのコンサルティングファームは「戦略から実行まで」を標榜しているが、ほとんどは大嘘である。
戦略系は実行フェーズ、特にIT関連が弱すぎるし、会計系の戦略は実際は戦略ではなく、プロセスであることが多い。

学生の就職人気ランキングでもコンサルティングファームは大きく順位を落とした。
2−3年前のコンサルティングブームは何だったのだ、というくらい。
まあ、採用する側としては中途半端な記念受験の学生が減り、余計な仕事が少なくなって助かるのだけれど。

バカ学生は就職においても、偏差値にこだわる。
2ちゃんねるの就職版でも就職偏差値ランキングが人気を呼んでいる。
これはこれで面白いのだけれど、偏差値で会社を選んでどうすんだよ。
給与ランキングみたいなものもあるのだけれど、初任給を比較しても無意味だろ。

■コンサルティングファーム就職人気凋落の理由

@業界再編
PWCのIBMによる吸収合併、アンダーセンとKPMGの合併、会計監査とコンサルティング業務の分離に伴うコンサルティングファームの再編、デロイト、アンダーセンコンサルティングの社名変更。

A破綻が相次いだ
アンダーセンのエンロン問題による破綻。
ネットバブルの崩壊に伴い、戦略系コンサルティングファームの経営が一気に悪化。

Bアップ・オア・アウト
昇進できない者はファームを去れ、というアップ・オア・アウトが安定志向の学生に敬遠された。

C将来性
上記の@ABの理由により、将来の安定性を危惧する学生からはコンサルティングファームへの就職は敬遠された。

コンサルティングファームには新卒で入るべきか、中途で入るべきか、という議論がある。
ベストパターンはこんな感じだと思う。


新卒で大企業に就職

就職3-4年めから2年間MBA留学

20代後半でコンサルティングファームにコンサルタント/アソシエイトクラスで転職

2年間勤めて、マネージャーに昇進したら退職


ずる賢くキャリアアップだけを考えるなら、これがベストだと思われる。

新卒でコンサルティングファームに入ったならば、パートナーに昇進するまで、ずっと辞めずにコンサルティングファームに居座ったほうが得だ。
サバイバルは大変だが、しぶとく生きるべきだ。
最悪なのは、新卒入社後2−3年で退職することだ。

中途で入社した場合、新卒と比較するとクラスに関しては不利である。
中途入社の場合、社会人経験年数は半分程度に換算される。
よって、なるべく若いうちにコンサルティングファームに入ったほうが良い。
あまりに若いと、今度は第二新卒扱いになるので、20代後半くらいがベスト。
そして、スキルを身に付けたら、キャリアアップのために別の道を探ったほうが得だ。
ファームはキャリアのための踏み台であって、ゴールではない。
中途採用の場合は、前職のキャリアとコンサルタントとしてのスキルをレバレッジして、一般企業に戻ったほうが能力をより生かせる。

コンサルタントはあくまでもプロフェッショナルであり、「就社」という感覚は持たないほうが良い。
コンサルティングファーム側もコンサルタント側もお互いに、常に緊張関係を持ち続けるべきだ。
コンサルタントはファームに対しては仕事内容、待遇に関してきちんと要求すべきだし、コンサルタントはファームからの期待を超える結果を出しつづけなければならない。

僕自身は「人生いきあたりばったり」で、金にもキャリアにも興味がないので、どうでもいいのだけれど。
03月16日(日)
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