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斜めうえ行く「オクノ総研 WEBLOG」
by オクノ総研
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■コンサルティングファームの謎 D席がない
コンサルティングファームには自分の席がない、という伝説がある。
これは伝説ではなく本当である。
基本的にコンサルタントはクライアント先に常駐して仕事をすることが多いため、固定席を用意しておいても、あまり意味がないのだ。
個々のクライアントの課題を解決する、という仕事である以上、クライアント先に常駐しなければ仕事は進まない。
一般的な調査、分析系の仕事であれば、クライアント先に常駐しなくても可能だが、クライアントの個別具体的な課題を解決するためにはクライアント先に常駐したほうがやりやすい。
ただ、クライアント内でも機密度が高いとされる仕事の場合、クライアントの一般社員の目につかないようにクライアント先では仕事をしない。
リストラでどの工場を売り飛ばすかの検討や人事制度改革の仕事など、クライアントの一般社員の目に触れてはならない。
また、インタビューや調査であちこちを飛び回ることが多いので、自分の所属オフィスにいる時間はとても少ない。
と、いう事でコンサルタントは基本的に自社オフィスでは仕事をしないことになっているので、固定席がない。
オフィスの座席は事前にインターネット経由で予約するようになっている。
世界中のどこのオフィスでも同じサイトから予約ができる。
去年の春、僕はサンフランシスコやシリコンバレー、ヨーロッパのオフィスを転々としながら仕事をしていたのだけれど、いつもと同じシステムを使い、インターネットで自分のオフィスを予約して作業場所を確保していた。
コンサルタントは自分のオフィスにいなくても、仕事が滞りなく進まなくてはならないので、社内のシステムにはほとんどウェブベースでどこからでもアクセス可能になっている。
交通費の精算のような単純な事務作業から始まって、社内のナレッジマネジメントシステムへのアクセス、人事管理や予算管理、契約業務等もどこからでもアクセスして遂行できなくてはならない。
地球上のどこにいても、同じように仕事ができなくてはならないのだ。
僕がリアルモバイラーとして、どこでもオフィス環境を実現できるようなほど重装備なのはこのためである。
ま、実際には僕は自分の席を長期予約しているので、半固定席状態なのだけれど。
03月15日(土)
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