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斜めうえ行く「オクノ総研 WEBLOG」
by オクノ総研
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■コンサルティングファームの謎 Bプロフェッショナルファーム
コンサルティングファームはプロフェッショナルファームと呼ばれる。
プロと呼ばれる人が集まる事務所、である。

コンサルティングファームがプロフェッショナルファームであるならば、そこに所属するコンサルタントはプロフェッショナルなのである。

では、プロフェッショナルとは何なのか?
弁護士や会計士とコンサルタントは似ているようで大きく異なる。
弁護士も会計士もきちんとした国家資格を持っているのに対し、コンサルタントは何の国家資格も必要としない。
公的資格によってコンサルタントの身分は保証されるわけではない。

コンサルタントっぽい資格として中小企業診断士があるが、中小企業診断士の資格を保有している戦略系コンサルタントを僕は一人も見た事がない。
コンサルタントが保有する資格らしい資格といえばMBAくらいだろう。
中途採用者などはMBA比率が非常に高いので、まあ資格といっても良いかもしれない。
基本的には必須の資格など何もない。
何の資格もいらない。

逆に言えば、誰でも名刺にコンサルタントと刷っても問題はない。
新聞の三面記事を見ても、詐欺事件の犯人の職業が「自称コンサルタント」となっていることが多い。

と、なると資格によって身分が保証されないのであれば、何を持ってプロフェッショナルと呼べるのか?

答えは・・・・。








ない・・・。


僕はプロフェッショナルとは「企業ではなくスキルにコミットした人種」だと思っている。
僕達はコンサルタントとしてのスキルを保有しているからコンサルタントというプロフェッショナルなのであって、コンサルティングファームに所属しているからコンサルタントなのではない。
コンサルタントであるためには、高度なコンサルティングサービスを提供できるスキルが必須であり、スキルのない人間はコンサルティングファームに所属することではない。
これは、コンサルタントにとって実はとても重要なことなのである。

プロフェッショナルとしてスキルにコミットしている以上、どこのコンサルティングファームに所属していようと構わない、所属ファームがどこになろうと同じである、という前提が必要なのだ。
所属ファームにコミットした時点で、僕らはプロフェッショナルではなく、サラリーマンなのである。
逆に一般企業に所属するサラリーマンであっても、経理、人事、研究、営業等々、スキルで生きている人間は全てプロフェッショナルだ。

ちなみに僕は「プロフェッショナルサラリーマン」。
03月13日(木)
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