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斜めうえ行く「オクノ総研 WEBLOG」
by オクノ総研
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■ザック・ワイルド レルポール完成!
EMGのポットは、1959リイシューのスタンダード向けに設計されているのか?
同じレスポールでも電気系統の構造が違うのだなあ・・・。

うーむ。

ちょっと工作するか。
余っていたパーツで工作して、何とかノブの高さを合わせた。
工作している途中で、おっとおっ、配線がはずれる。
ハンダ付けが甘かったらしい。
はずれた部分をまたハンダ付け。
ハンダだけでは配線がはずれるかもしれず、不安なので、ハンダの上からアロンアルファで補強。
本組み完了。

音OK、見た目OK。
テスト合格。

う〜ん完璧っ!

完成した時点で夜が深けていたので、マーシャルには繋げない。
マーシャルは爆音アンプなので、深夜には使えない。
僕の愛用アンプはマーシャルのスタック。
そもそもマンションに置いておくようなアンプではない。

夜用の小さなデジタルアンプに繋いでみる。
大きな音は出せないので、小さな音でテスト。
音が小さくても、EMGの音はノーマルと全く性格が異なっていた。
繊細な凶暴さ、というか。
凶暴なのだけれど、コントローラブル。
荒々しいのだけれど、ノイジーではない。
ゴリゴリに歪むのだけれど、一音一音が明確。
音が潰れない。
確かに一世を風靡したピックアップだけのことはある。
パッシブのリプレイスピックアップもたくさんあるけれど、EMGはアクティブピックアップであり、構造がそのものが異なるので、変化して当然、ではある。
ローノイズ、ローインピーダンス。
ピックアップそのものは低出力で、バッテリーで増幅させる。
低出力なので、ノイズが乗らない。
爆音にしても音が潰れない。

反面、ノイズが全くないので、少し違和感。
アナログレコードとCDの違い、というか。
音はじゅうぶんに太いし、甘い音も出る。
でも、人工的な感じがする。
感覚的にデジタルな音。

感じ、感覚、という表現は曖昧だ。
何なのだろう、この違いは。
人工的で、デジタルな感じ、感覚の源泉は、ノイズのなさ、音の潰れなさ、のようだ。
全くノイズがない、いくら歪ませても音が潰れない。
冷静に考えれば、利点なのだけれど、慣れないとそれが人工的でデジタルな感じに聴こえる。
EMGはアクティブだけどアナログ回路で、ノイズがフィルタリングされてカットされているのでもなければ、デジタル出力で非可聴領域がカットされているわけでもない。
構造がローインピーダンスであることからノイズが乗らないし、音が潰れない。
パッシブピックアップのノイズ、音の潰れ、のほうが本来はおかしいのである。

ノイズは問題外としても、音の潰れはアナログ楽器であるエレキギターにとってはある種の味、とも言える。
だけど、それはアンプの真空管に過負荷をかけてオーバードライブさせることが王道。
ピックアップで音を潰すのは、おかしい。
ピックアップからはあくまでもクリーンな音を出力し、アンプ側で歪ませるのが正しい。
アンプで音を潰せなければ、ファズなどのエフェクターを使うべきだ。
ピックアップは音響特性に癖があっても構わないけれど、ノイズや音の潰れがないことが正しい。

そういう意味でEMGはピックアップとして正しく機能している。
慣れとは恐いなあ。
ノイズや音の潰れを当たり前、と認識していると、EMGでは違和感を憶える。
EMGはアンプやエフェクターのセッティングがモロに出る。
微妙なセッティングが音にそのまま反映される。
エレキギターとしては最高のシステムだろう。

音響特性は、今回、僕が取り付けたEMG-85とEMG-81でも大きく異なっていた。
僕は、フロントにEMG-85、リアにEMG-81をインストールした。
EMGのカタログサイトから引用。
「EMG-85はEMG-81よりも大きな測定出力持っており、周波数特性は異なります。 EMG-85はアルニコマグネットを使用した2つのコイルに微妙なすき間をとり、 力強いローエンドとファットなトップエンドを獲得します」
音響特性としては、フロントにEMG-81、リアにEMG-85のほうがふさわしい気もする。
僕は、EMGの設計思想からは逆の装着をしている。

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07月18日(月)
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