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脚本家・今井雅子の日記
by いまいまさこ
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■ 朝起きると水道が止まっていた
朝起きると水道が止まっていた。

断水のお知らせを見落としていたかと思ったら、ピンポーンとチャイムが鳴ってマンションの理事長さんが「水止まってるでしょ?」。どうやら突発的なことらしい。

震災後、ペットボトルの水は常備するようになったので、朝ご飯の支度は何とかなった。歯を磨く水も間に合った。

水の汲み置きも震災後しばらくはやっていたけれど、いつしかやらなくなった。昨日の風呂水が残っているので、風呂を追い焚きして、朝風呂がてら顔を洗う作戦に。

水が止まった原因はマンションの汲み上げパイプの故障で、1階だけは水が出ているという。「管理室のトイレは使えるから、お嬢ちゃん、よかったら使っていいよ」と理事長。非常時はご近所さんの頼もしさや優しさがしみる。

幸い、トイレはタンクにたまっている水で朝の数回分は持った。この水が尽きれば、タンクに風呂の残り水を入れればいいのだった。場所を取らないタンクレストイレだとこの作戦は取れない。旧式で救われることもある。

外出から戻った頃には水も復旧しているだろうと思ったら、午後2時になってもまだ止まっていた。一階の中華料理屋でお昼を食べ「うち、朝から水が止まってるんだよ」と話すと、「ええっ、大変だねー」と驚かれる。一階は止まらなくて良かったね、営業できなくなるとこだったねと話す。

3時過ぎにようやく水が開通。苦手な洗いものも、できるのが幸せ!と思える。なくして初めて気づくありがたみ。

震災から一年も経たないうちに、備えることを忘れていたけれど、いつまた水が突然止まるかわからない。その日に備えよ、と気まぐれポンプに教えられた。
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01月11日(水)
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