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脚本家・今井雅子の日記
by いまいまさこ
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■ MeiPAMギャラリーと農村歌舞伎の小豆島4日目
味噌汁とご飯と豆腐の卵とじの朝ご飯を作り、「てっぱん」総集編を観つつ、大阪から2泊3日で合流する友人のT君一家を待つ。朝7時に大阪を出るフェリーで小豆島の牛の背中のお尻寄りにある港に着くらしい。小豆島の地形は牛の体に喩えるとわかりやすく、土庄港は首のあたり。わたしたちが厄介になっている大きなおうちは口のあたり。

9時半過ぎ、T家到着。元気いっぱいの男の子二人はお兄ちゃんが10才、弟が今日で9才。たまとは去年のゴールデンウィークに初めて会い、そのときの相性があまりに良く、たまの面白い部分を引き出してくれたらしい。らしい、というのは、そのときわたしは実家に帰省しつつ、ずっと仕事をしていたので見ていない。あの兄弟とたまをまた会わせたい、とダンナはしきりと言っていて、今年のGWは小豆島で遊ばない?と声をかけたのだった。

車ならあっという間のエンジェルロードへT家の車で向かう。引き潮になると島と島がつながって間を歩けるのだけど、その潮が引いて現れるのが天使の通り道というわけ。ところが行ってみると、潮は満ち、こら歩かれへんなあ、けど水きれいやなあとすごすごと引き返した。途中にたまを魅了したドラゴンロードがあり、そこがT兄弟も虜にしまった。天使より竜である。

わたしはスーパーに寄って薬味を調達し、昼はうどん。お世話になっている小豆島ヘルシーランドが作るオリーブオイル仕立ての手延べうどんは、お世話になっているから言うのではなく、実においしい。ドラゴンロードで遊び疲れた子どもたちもつるつるとよく食べた。

昼食の後、T家は車で観光へ。わが家はおうちでのんびり。星新一の『にぎやかな家』という本があったので、たまに読み聞かせてたら、二人して寝てしまった。

今日のメインイベントは、農村歌舞伎。五穀豊穣を願う年に一度の上演がたまたま滞在中に重なった。前回の小豆島訪問で舞台を案内していただいただけに、そこが使われているところを観られるとは、なんたる幸運。

農村歌舞伎に向かう前に、絵描鬼の柳生忠平たちが中心になり、5月19日同時オープンに向けて準備中の三つのギャラリーを見せてもらう。いずれも土庄町の「迷路のまち」の中にある。迷路と明治と名作のメイ(mei)をかけ、Peformance & Art & Marché の頭文字をつなげたpamをあわせて、MeiPAM(メイパム)というのがプロジェクトの名前。



どかん!と存在感のある太い煙突のようなオブジェは香川の鉄アーティスト・槙塚登さんの作品。表面は地図になっているとのこと。



中は螺旋階段で上がれて、コンクリートの建物の屋上と橋でつながる予定らしい。子どもたちがキャッキャ言いながら上っていった。基地探険の感覚。



奥の蔵もギャラリースペース。つぶされる運命にあったほどボロボロだったので、相当手を入れたそう。


蔵の中。たまは「まっくろくろすけでておいで!」の歌を熱唱。たしかに出てきそう。



場所を変えて、徒歩圏にある別なMeiPAMギャラリーへ。「寿司屋兼喫茶店」をリフォームという。寿司屋兼喫茶店って……。昼は寿司屋、夜は喫茶店だったのか、てっぱん食堂のあかりのお好み焼き屋と初音の食堂のように同時営業だったのか。壁紙もユニークで、ここは原形をなるべく残す方針とのこと。



3つめのMeiPAMギャラリーは2階建ての倉庫の一階天井を取っ払い、パフォーマンス小屋としても使える広い空間に。様々に使い分けできる照明も仕込んであり、床のガラス板の下からも照明を当てられる。どんな風に使おうか、表現意欲をかきたてられる館。

子どもたちはどのギャラリーを見ても大喜びの大はしゃぎだった。


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05月03日(火)
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