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脚本家・今井雅子の日記
by いまいまさこ
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■ いろいろあるけど、ずっと笑ってられたらいいね。
娘のたまのインフルエンザ注射2回目。たまは保育園へ迎えに行ったときからぐずり、いやがり、針が刺される瞬間まで激しく抵抗し続けた。注射嫌いはわたし譲りかなあ。異常なほどの怖がり方が幼い頃のわたしそっくり。自分で騒ぎを大きくして恐怖心をあおってしまう。
泣き叫んだけどえらかったねということで、帰り道、コンビニで肉まんを買ってあげることに。たまはまだ不機嫌で、「どれにする?」と聞くと、「どれもやだ」。そのくせ、「じゃあ買わない」と言うと、「それもやだ」。とにかくごねて母親を困らせたいらしい。
「じゃあどれにしたいか指差してよ」と言っても、床にすわりこんでふにゃふにゃしている。よく言葉を交わすレジのおばちゃんが「子どもにはわかんないわよ」とたまをかばう。「いえ、そういうことではなく、このふにゃふにゃした態度がいかんのです」とわたしが言うと、「お母さん、そんな厳しくしないでよ。十分しっかりしてるよ」。こういう励ましは、かえって困る。わたしと娘の問題ですからと突っぱねるわけにも、何に引っかかっているのかをくどくど説明するわけにもいかず、お気持ちだけ受け取るとなると、へらへらと中途半端な笑顔を返してごまかすしかない。
すっきり笑い飛ばせたらラクなんだけど、大人同士は愛想笑いだったり苦笑だったり煮え切らない笑いを交わしてしまうことが多い。
去年の暮れ、たまが突然「せかいじゅう わらいちゅう ワッハッハー ワッハッハー」と歌い出した。陰を踏んでいるし、陽気なメロディだし、うちの子は作詞作曲の天才ではと思ったが、ディズニーのIt's a small worldが元ネタだとわかる。保育園で習った「せかいじゅう どこだって わらいあり なみだあり」がたま風にアレンジされたものらしい。
「せかいじゅう わらいちゅう」というフレーズが気に入って、子守話が生まれた。話すたびにエピソードは入れ替わるけれど、世界のあちこちでハプニングに遭いながら笑う飛ばすという能天気なお話。
子守話103「せかいじゅう わらいちゅう」
いつもいつも わらっている かいじゅうが おりました。
なにもかもが おかしくて あきれるほど わらっておりました。
ジャングルの バナナが どっさり
たべすぎて バナナの かわで つるんと すべって
おなかが おもくて おきあがれないよ
ワッハッハー ワッハッハー
せかいいち たかい やまに のぼったら
うえに いくほど くうきが うすくて
くるしいけれど くるしいときこそ
ワッハッハー ワッハッハー
さばくの まんなかで あー のどかわいた
みずだと おもったら みずいろの ビニールシート
おとしものだけど こうばんもないよ
ワッハッハー ワッハッハー
アラスカの こおりの うえで おどっていたら
こおりが とけて つめたい うみに まっさかさま
およいじゃえ おどっちゃえ
ワッハッハー ワッハッハー
アフリカの サバンナで どうぶつたちと おまつりだ
ぞうの ことばも きりんの ことばも しらないけれど
わらうときは みんな おんなじ
ワッハッハー ワッハッハー
せかいじゅう わらいちゅう
ワッハッハー ワッハッハー
人生いろいろあるし、笑いで跳ね返せないことも多々あるけれど、笑い飛ばせるたくましさは人生を助けてくれる力だと思う。たまはよく笑う子だし、一緒に笑っているだけで、オッケーという気持ちになってくる。
備忘録代わりにtwitterで披露しているたま語がこのところ人気で、一緒に笑ってくれる人たちにもパワーをもらっている。
twitterといえば、今日「DVDで『カサブランカ』を見たら、君の瞳に乾杯っていう有名な台詞がなかった」という友人@takamotokoさんの投稿を引用したところ、「ありますよ」の指摘が2名から。お助けサイトよりも問題解決が早い。
今日のtwitter(下から上に時間が流れます)
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01月18日(月)
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