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与太郎文庫
by 与太郎
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■ 時短命令 〜 Time saving command 〜
か、まったく不明確です。かつ、それらが制約された際の代替措置に関
する基本方針も示されていません。
だからこそ実際の行政の現場では十分な代替措置が必要になるわけで
すが、都の対応は非常識なものでした。時短協力金は1日6万円と、大規
模な店舗にはとても十分とは言えない水準であり、かつ都は緊急事態宣
言の初期の段階では大手チェーン店を協力金の対象から除外していたか
らです。
そう考えると、緊急事態宣言という緊急時でも民間の事業者側が営業
の自由を主張し、報道によると東京では2000を超える店舗が時短要請に
従わなかったというのも、ある意味ではやむを得ないとも考えられます。
こうした現実を踏まえると、政府がコロナ対応での失敗を真摯に反省
する気があるなら、やはり早く憲法改正に関する議論を進め、緊急事態
や非常事態に関する条項を追加し、非常時には憲法で保障されている権
利の一部は制約されることを明示するとともに、できれば制約に伴う代
替措置に関する基本方針についても明示されるような方向での憲法改正
を早期に実現すべきです。
憲法改正については、安倍晋三政権の終焉とともに議論が止まってし
まった感がありますが、コロナの次のリスクである中国が、来年以降い
つ何をしでかすか分からないことも考えると、早く憲法改正の議論を再
開して、かつスピードアップすべきではないでしょうか。
なぜ解除決定日に「必要な限り」の命令を出す?
その後も命令継続は可能だが、やらない
二つ目の論点は、27店を対象(翌日の3月19日になって32店に拡大)
に緊急事態宣言終了までのわずか4日間のみ、時短営業の命令を出すと
いう小池都知事の暴挙は、まず法律上正当化し得るのか、そして、法律
上そうした暴挙を防げないのかということです。
グローバルダイニングの提訴のように、憲法上の表現の自由や法の下
の平等という法の大原則に言及するまでもなく、時短営業の命令発出の
根拠法を読めば、小池都知事の判断は明らかに間違っていて、暴挙と言っ
ても差し支えないと断言できます。
今回の命令は、改正コロナ特措法のうち緊急事態宣言中に都道府県知
事が取り得る対応についいて規定した第45条に基づいて発令されていま
す。
具体的には、最初は知事が飲食店に対して時短営業を“要請”するこ
とができます(第2項)。そして、飲食店が正当な理由がないのにその
要請に応じない場合、“(コロナの)まん延を防止し、国民の生命及び
健康を保護し、並びに国民生活及び国民経済の混乱を回避するため特に
必要と認めるときに限り”、要請した措置を講じるよう命令することが
できます(第3項)。
つまり、“特に必要”と認められる時だけに時短営業の命令を発出で
きるのです。しかし、18日の段階では、政府が緊急事態宣言を予定どお
り21日に解除すると決定したくらいに、都内の新規感染者数も病床の逼
迫度合いも改善していました。
それでも、仮に都が新規感染者数のリバウンドのリスクを深刻に捉え
ていたとしたら、2000を超える店舗が時短要請を無視していたのですか
ら、27店舗に限定せず、もっと多くの店舗に時短命令を出していて然る
べきです。
さらに言えば、改正コロナ特措法上、都道府県知事は政府に対して
(緊急事態宣言の次善の措置として)“新型インフルエンザ等まん延防
止等重点措置”を講じることが要請できるので(第31条の4)、21日の
緊急事態宣言解除の段階で政府にその要請をし、その措置の下で時短命
令を継続させていて然るべきです。でも、小池都知事はそのどちらの対
応もしませんでした。
かつ、都は27店に時短命令を発出した理由として、“緊急事態宣言に
応じない旨を強く発信するなど、他の飲食店の20時以降の営業継続を誘
発するおそれがある”としていますが、別にグローバルダイニングは
“他の店も時短要請を無視しよう”などと他の店を煽った訳ではありま
せん。
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03月27日(土)
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