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与太郎文庫
by 与太郎
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■ わが経営を語る   林 正典
する再交渉により、実質的な原価コストを維持するわけで、三年前まで
は、まったく考えなかった方法で、その結果、営業にも現場にも原価意
識が徹底し、利益採算性の追求が厳しく行われるようになりました。
 こうして、時には部や課のあいだで、デッド・ヒートを見るようにな
りましたが、それぞれの部門が会社全体の中で、どのような役割りを負
っているか、という認識を高めるためにも、私たちは大いに奨励してお
ります。
 期首期末の発表大会だけでなく、毎週の部長会議を通じても、こうし
た方針を徹底させるよう努力しています。
 さらに、これまでの経験から、これら認識の徹底については、何度も
繰りかえし説得することが必要で、たとえば、部長会議では反応が速く
ても課長の段階で、なかなか効果があらわれない、といった傾向があり
ました。しかし、この三年間に改善され、全体的な流れを理解した各課
長の動きが、当社の大きなメリットになりつつあります
 
 ◆ 延長と展開
 
 昨日、有岡先生のご発言にもありましたように、輸出環境がたいへん
厳しく、昨年一昨年に比べて、今後ますます伸び悩むであろうことは、
私たちも神戸港におきまして、日々実感していることでもあります。
 その影響をモロに受けながら、なおかつ脱皮する方法として、私たち
の場合、先にも申しましたように、サービスの延長以外にない、と思わ
れます。
 海外の提携先とのタイアップによって、船のゲートから現地の内陸
(ドア)に至る手続きを開発し、サービスとして展開するわけです。
 このことは、私ども自身が思いついたのではなく、欧米の同業社が、
こうした形態ですでに進出してきており、私たちがやらなければ当然、
彼らがやるだろうし、私たちの権益を守るための自衛手段として、やむ
なく採るべき方法でした。
 私たちの場合、その提携先に恵まれておりまして、ひとつの例を挙げ
ますと、西ドイツの会社ですが、同国内でのトラック輸送を中心に、繊
維製品のハンガー・システムを確立して、昨今の厳しい情勢下にあって、
なお年間約25%の伸び率を示しているところがあります。
 同社は、バイヤーのニーズに合わせたサービスというものに、非常に
熱心です。私たちの常識から申しますと、繊維製品をハンガーに掛けて、
送るだけでいいではないか、というところですが、製品の購入を決定し
たバイヤーにとって、必要なことは、もっとも速く短期間に手に入れる
ことなのです。
 そこまでを、ひとつの流れとして把え、先方の船が日本を出る時、ど
のコンテナにどの製品が入っていて、ハンブルグにいつ到着するか、1
個あたりの船賃はいくらかかったか、という内容の情報を、出帆後3日
以内に知らせなければなりません。その義務を私たちが負っているわけ
です。
 これらの情報を得たバイヤーは、終点のデパートに対して、売単価や
コストをはじいて分配し、すべての手配を済ませておくことが可能です。
船が着くまでにすべての製品について、配送先が決定しているわけです。
 こうしたすむーすな取引きが、魅力ある業社として、荷主に好印象を
与えており、私たちも勉強させられる点ですが、海外の業社の場合、常
によく考えぬいたサービスに努めるケースが多いようです。
 
 ◆ 経営者のすがた
 
 高度成長期にあっては、低賃金の人がモーレツに働くことによって利
益を生じたけれども、低速経済したでは、モーレツにも限界があるわけ
で、プラスアルファとして、頭を使うことが大切になると思われます。
 それには、経営者・管理職がみずから率先して、利益全体の70%くら
いをあげていく努力が必要です。
 そして、現実のリスクに対してチャレンジする姿勢も必要です。すな
わち社内に“リスク解決機能集団”を設けるとともに、私自身は最終的
に、経営理念というものが、もっとも重要ではないか、と考えておりま
す。
 昨年、京都でPHPの第1回講演会に参加する機会を得たのですが、
その折、松下幸之助氏は、つぎのように訴えておられました。

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02月18日(日)
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