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Kenの日記
by Ken
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■ミャンマーからの難民
ミャンマー西部から脱出したらしい「ロヒンギャ」と言う人達が漂流難民となって東南アジア諸国に辿り着き問題となっています。「ロヒンギャ」というのはミャンマー西部(一部バングラディシュ東部)に居住していたイスラム教徒の人々で、仏教国ミャンマーにおいて市民権を剥奪されたり迫害されて祖国を脱出したのだそうです。

東南アジアと南アジアの境界地域は殆ど馴染みがありません。東南アジアの国は「ミャンマー(ビルマ)」で南アジアではバングラディシュとなります。パキスタンからインド・バングラディシュ・ビルマまで嘗ては広大なイギリスの領土でした。イギリスの統治政策は基本的に植民地内の対立を煽ることで宗主国への抵抗を和らげるというものでしたので、仏教国ビルマにおいてはイスラム勢力は嘗てミャンマーを治めるために便利に使われたのかもしれません。

更に第二次世界大戦期の日本の占領政策も混乱に拍車をかけたようです。日本は親日的なミャンマー人を糾合して現地政権樹立を目指しました。しかし日本の後ろ盾を得て動いた人達は日本の敗戦に際して逆に戦犯として扱われてしまったようです。こうした事情は日本軍と一緒にインパール作戦を戦った「スバッシュ・チャンドラ・ボース」に似ています。東南アジアから南アジアへの回廊はこの悪名高い「インバール作戦」によって知られるところとなっています。

ミャンマーといえば「アウンサン・スーチー女史」と「軍事政権」の対立の構図と、最近の民主化の動きの情報程度しか知りませんでした。ミャンマー東部のバングラディシュ寄りの地域がどのような状態になっているのか全く情報がありませんが、民主化を訴える「アウンサン・スーチー女史」には是非ともこうした「イスラム難民問題」にも正面から取り組んでもらいたいと思います。
05月19日(火)
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