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Kenの日記
by Ken
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■遍路十三日目(第28番大日寺まで)
○宿から第28番大日寺まで31Km
距離:31Km 歩数:47,645歩 宿:民宿喫茶きらく
今日は第27番神峰寺麓の「ドライブイン27」から高知市に向けて歩きます。昨日夕方に前方の「下山」まで進んでおいたので今日はその地点までバスで移動しました。7時丁度の朝一番のバスに乗ったのですが、車内の二人掛けの席では傍らにカバンと荷物を置いて席を一人で独占した高校生が爆睡していました。彼らは毎日このバスで通学しているに違いありません。偶々乗り合わせた遍路が彼らの邪魔はできません。一番後方の席で小さくなっていました。
今日の遍路道は「国道55号線」「土佐黒潮鉄道ごめん・なはり線」に沿った「歩道・サイクリングロード」をひたすら歩くことになりました。海岸端の道なので傾斜はありませんので退屈凌ぎに「歌の練習」をするには絶好の区間でした。この区間は左手に太平洋を見ながら進むだけで非常に退屈する区間です。「退屈=疲れる」という公式が成り立つようで、この日泊まった「きらく」のおかみさんは「第27番からやって来る遍路客の無断キャンセルが多い」と嘆いていました。私も電話で宿を予約したときにおばさんから「どこから歩き始めるのか?足に自信はあるか?」などの鋭い質問を受けました。そんなこともあって今日は頑張って午後4時過ぎには宿に着くようにしました。
今日の遍路道沿いでは二つの面白い場所がありました。ひとつは直立する「道路」です。高知県香南市夜須町に差し掛かる下り坂から見えた光景です。アスファルトで舗装された「道路」が90度近く切り立っているものでした。これは実際には「橋」で「高知県手結港臨港道路可動橋」というもだそうです。私の見たのは橋が持ち上がっているところでした。そして橋を眺めていると橋がだんだん下がり始めました。午後1時になって橋が降りる時間になったのでした。
香南市の街中には古い建物などを解説した立て札が沢山たっていました。それほど珍しかったり貴重だったりしないけれど、街が嘗ての伝統を大切にしているのだろうなと想像しながら歩きました。そんな雰囲気の中で「絵金蔵」に遭遇しました。遍路道に「絵金蔵→」という看板を見つけたのでした。「絵金蔵」という妙な名前に釣られて寄道してみると、そこには立派なミュージアムと劇場がありました。今は香南市ですが嘗ての赤岡の町には江戸から明治期に活躍した画家の「弘瀬金蔵(絵金)」という画家が住んでおり、襖に描かれた絵金の浮世絵が多く残っているのだそうです。更にその絵金の描いた「浮世絵」をバックにした「芝居」が行なわれ、そうした伝統文化保護に賛同した「市川海老蔵」公演も今年の秋に行なわれるのだそうです。非常に元気な「香南市赤岡」の町を発見しました。「絵金蔵」のことを教えてくれた家には「大きな身体の可愛い声をした猫」が飼われていました。名前は「じゃじゃまる」だそうで8歳になる三毛猫です。体重は5Kgで少し太り気味でした。この辺りでは有名な猫なのだそうです。
今日は終日良い天気で気持ちよく歩くことができましたが、明日はは「台風6号」が接近するので天候が心配です。台風は今日の夜中から沖縄石垣島に接近して前線を活発化させるために、明日の高知県の天気予報は昼前から暴風雨です。
05月11日(月)
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