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Kenの日記
by Ken
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■遍路七日目(第20番鶴林寺・第21番太龍寺)
○宿から第20番鶴林寺4.9Km
○第20番鶴林寺から第21番太龍寺6.7Km
○第21番太龍寺から宿まで3.9Km
距離:15.5Km 歩数:26,662 宿:民宿坂口屋
今日の遍路道は焼山寺登山に続く山岳コースでした。まず宿舎の金子屋から「第20番鶴林寺」に登ります。宿を出発するときに私より少し早く準備の整った東京からのお遍路さんの「金高さん」の遍路姿をみました。彼女は自分で「形から入るタイプ」と言うだけあって遍路姿が決まっています。上下の白装束は当然で、地下足袋・手甲・脚絆を身に付け、当然菅傘をかぶり、杖・数珠を持ちながら歩きます。一方で私と同じ吸水装備を身につけ・アミノバイタルを飲み、毎日その日の記録をブログにアップするという近代設備にも通じているのです。
第20番鶴林寺には2時間弱で到着しましたが、坂道は半端ではありませんでした。地図情報では「金子屋」近辺の標高は30mで鶴林寺の標高は500mです。そして次の第21番太龍寺に行くためには一旦標高40mの那賀川まで降り、標高550mの山頂まで登らなければなりません。
登りは遍路道には階段が作られていますが、その階段を平常のスピードで一歩で登って行く直ぐに息が切れます。かといって階段の幅は狭いので二歩で歩くよういはできていません。仕方がないので「ゆっくり歩く」「スピードはそのままで階段を斜めに歩いて歩数をかける」という二つの方法で登りました。前後にはお遍路姿は全くないのですが、道が一本なので間違えることはありませんでした。金子屋さんで作ってもらったオムスビを昼食で鶴林寺で食べました。
今日の私の予定は比較的余裕のあるものでした。というのも「鶴林寺、太龍寺」の二つの寺院が非常に伝統の有る寺で見学場所が多いということなので少し見学時間を余分にみていたのです。実際寺院の建物は立派で見ごたえがありましたが、特に時間をかける程広大ではありませんでした。太龍寺へはロープウェイが通じているので一定時間毎に多くの参拝客が遣ってきます。その合間をぬって空いている時間に参拝しました。
鶴林寺に到着した時に入れ違いで次ぎの進もうとする「金高」さんに出会いましたが、金高さんが「手ぬぐい」を無くしてしまい残念がっていました。彼女はそのまま山を降りていきましたが、私が鶴林寺太子堂に登ってみると誰もいない階段の手摺りに「落とし物だ」と示すように手ぬぐいが掛けてありました。たぶんこれが金高さんお手ぬぐいだろうと考え、それを持ち帰ってどこかで会った時に返すことにしました。
鶴林寺からの下り道は傾斜がきつい場所もありますが、傾斜が緩やかになっている場所では足早に降りることができました。麓付近で金高さんの姿を下の発見したので呼び止めました。そして手拭いを示したところ、予想通りそれ金高さんの手拭いでした。紛失した物が出てくるとうれしいものだと思います。私の今年の運勢は「失せ物は女性が見つけてくれる」というものですが恩返しができました。
太龍寺でも大分ゆっくりしたのですが、今晩の宿舎の「坂口屋」さんには2寺30分頃到着しました。さすがにこの時間に宿に入る客はいません。多くの人は「坂口屋」からさらに7Km程度歩く第22番近辺にやどを取っているようでした。私は計画を立てる時に、一日どれくらい歩けるのか分からなかったので、比較的安全サイドで計画を組みました。今日で遍路七日めですが、どうも私の脚力・体力は平均より勝っているように思えるようになりました。従って計画を組み替えることも可能となっています。今回の旅の後半の方ではまだ宿泊場所を予約していないので、これから少しキツい計画に組み替えようかなと思っています。
今日の宿の「坂口屋」さんは遍路客にとても親切です。夕ご飯も非常に美味しかったです。毎日朝・夕のご飯をしっかり食べ、日中はたっぷり運動してぐっすり眠る日が続いています。遍路の効用があるとすれば非常に健康的な生活を送っているということです。ひょっとして遍路で太ってしまうかもしれません。
05月05日(火)
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