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Kenの日記
by Ken
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■遍路六日目(第18番恩山寺・第19番立江寺)
○宿から第18番恩山寺8.4Km
○第18番恩山寺から第19番立江寺4Km
○第19立江寺から宿まで13.1Km
歩行距離:22.6Km 歩数:40,294歩 宿:金子屋
今日は朝から小雨です。カッパを着るほどではなく菅笠で凌げる程度の雨でした。今日は徳島市内を通過していく比較的平坦なコースなので今日崩れて明日に回復してくれた方がラッキーです。明日は第20番鶴林寺・第21番太龍寺の二つの山中にある寺を参拝する山岳コースとなるからです。札所寺を参拝することを遍路用語で「打つ」とおうのですがもうひとつ馴染めません。
遍路さん仲間の話題は、宿舎(民宿・宿坊)のことと遍路道の様子に尽きます。昨日から徳島ではゴールデンウィークに合わせたコスプレイベントが行なわれて、市内の主要ホテルは予約が取れない状況なのですが、殆どの「歩き遍路さん」は徳島市内でどんなイヴェントが行われているのか全く興味がないようです。それだけ遍路が大変なことだとは思いますが、少し寂しい感じもします。遍路はその土地の名物を知り、土地の料理を食べ、その土地の人々を理解することも楽しみのひとつだとは思います。「遍路」という行為が四国の土地・人々と遊離してしまってはその価値が減ってしまう感じがします。
今日の朝食はオリエントビジネスホテル2階レストランで頂いたのですが、このレストランの朝食がホテル設備の「シャビーさ」とは打って変わってかなりハイレベルであることに驚きました。私は和食を選んだので味わえなかったのですが、洋食コースには何とサイフォンで作る本格的なコーヒーが付いているのです。店の中央にコーヒー用のサイフォンが3つセットされていて手際よくコーヒーが準備されていました。納豆付きの和食も十分美味しかったですが。昔親戚の叔父さんが煎れてくれたサイフォンコ−ヒーの香りと味を思い出しました。
徳島市内の遍路道は国道55号線を通過する場所が多いです。広い国道の側道を小松島に向かいます。国道両サイドの歩道は整備されていて歩きやすいのですが車の騒音が煩く快適とは言い難かったです。その分大きな声で歌を歌っても何の支障もないのですが。しかし歌を歌うなら河原の道とか田圃のあぜ道などが気持ち良いです。
第18番恩山寺付近は嘗て源平合戦の折に源義経群が屋島の平氏を攻めるために摂津から船出して四国に上陸した場所なのだそうです。遍路道の幾つかの場所に義経に因んだ言い伝えのある場所がありました。
今日は5月4日なので端午の節句の準備で和菓子店は忙しそうでした。立江寺門前の和菓子屋さんで柏餅をひとつ購入して食べました。徳島の辺りでは「柏の葉」の代わりに「サンキライ(山帰来)」の葉を使うのだと店の方が教えてくれました。サンキライの葉は柏の葉よりも小さく中の餅を完全に覆うことはできません。
第19番立江寺の手前で寄った休憩場所に「お京塚」という場所がありました。なんでも情夫と共謀して旦那を殺して捕まった「お京さん」が罪を償って改心して亡くなった場所なのだそうです。ま新しい「お京さん」の位牌もおかれていました。「お京」さんがどんな女性だったのか色々想像しました。今年の占いによると今回の旅は「女難に気をつけなくてはならない」ことになっています。今のところお京を始め女性にいろいろ世話になって助けられている感じです。正月のおみくじの託宣は感謝の気持ちを忘れるなということだと理解しました。
第19番立江寺から第20番鶴林寺の麓の民宿金子までは10.2Kmの道程です。坂がきついというわけではないですが、あまり変化のない風景が続くので退屈しました。立江寺近辺では付近の飲食店が全て休んでいてお菓子屋さんと酒屋さんしか営業していませんでした。酒屋さんでは昼飯になるようなものは売っていませんでした。仕方がないのでお菓子屋さんで「お赤飯」を買って途中の休憩場所で食べました。赤飯は餅米なのでエネルギーになる感じがしました。
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05月04日(月)
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