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Kenの日記
by Ken
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■「ダビク」
17日夜(日本時間では18日未明)イラク北部のクルド人自治区の首都イルビル近くで「ISIS」が多方面からの攻撃による大攻勢を仕掛けたそうです。イルビル付近には連合軍空軍の戦闘機が配置されていましたが、敵味方が接近し過ぎていて有効な空爆を実施できない状況なのだそうです。付近は予防線が貧弱な上にクルド人陸軍の武器弾薬が限られていることもあって苦戦している情報がありました。この後翌日になってクルド人武装勢力が「ISIS」の攻撃を凌いで押し返したとの報道がありました。一応一安心です。

「ISIS」側からみるとイラク北部は、クルド人部隊との戦闘においてクルド人武装勢力と連合軍の空爆の連携攻撃を受けて一時的に撤退を余儀なくされた地域でした。クルド人武装勢力は「ISIS」にとっては攻略できない唯一の対抗勢力でした。残念ながらイラク政府軍・シリア政府軍、イラク・シリアの反政府軍事組織は「ISIS」に対抗できるような精鋭ではないようです。

無人機や戦闘機による空爆で攻撃できても「ISIS」支配地域をひとつひとつ潰していくのは「陸上兵力」です。ここでクルド人部隊が「ISIS」に押し込まれてしまうとアメリカを中心とする「連合軍」は自ら陸軍部隊を投入せざるを得なくなります。

「ISIS」の思想的背景に1300年前のモハメッドの「ダビクの予言」というものがあるのだそうです。それは「シリア北部の町「ダビク」において、80の軍旗を掲げた背教徒の軍勢がイスラムの軍勢と戦いを繰り広げ、イスラム教徒も多数犠牲を出すが最後には勝利して終末の到来を告げる。」というものだそうです。アメリカ、イギリス、フランス、デンマーク等の西側諸国に対するテロを恰も「背教徒」の軍勢を数多く揃える為に威嚇しているようにも見えます。非常におぞましい映像を流す「ISIS」(イスラム国)の対外報道は「ダビク(Dibiq)」を名乗っているのです。
02月19日(木)
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