ID:85567
Kenの日記
by Ken
[99134hit]
■年賀状を作成中
来年は未年で私の干支です。12年前の前回どんな図案を用いたか忘れてしまいましたが、還暦を迎える来年に向けて少し「気合」を入れて考えています。「羊」は「トラ」とか「龍」に比べると弱々しい存在です。キリスト教でも「弱弱しい人間の象徴」のように扱われますし、イスラム教・ユダヤ教などにおいて「犠牲」として食されてきました。そのように人間に何の抵抗もなく無力で捧げられる存在だからこそ「平和のイメージ」があるのだと思います。
その「羊」の平和イメージを象徴する音楽がバッハの作曲した「羊はは安らかに草を食み(Sheep may safely graze)」だと思います。これはバッハの世俗カンタータのひとつですが、バッハの平和に対する深い洞察と作曲の天才の才能が見事に結実した傑作だと思います。この曲はバッハが仕えていたザクセンの領主(選帝侯)のヴァイセンフェルス公クリスティアンの誕生にに領主に献呈されました。領主の健康・長寿・善政を歌い上げた祝賀曲のようです。「ヨイショ」しているものだとは思いますが。
「羊はは安らかに草を食み」は可憐でノンビリしたオブリガートにのって主題が歌われます。その歌詞は以下のようになっています。この歌詞は非常に単純ですがその意味には非常に考えさせられます。最後の切で「our country」ではなく「countries(ドイツ語でLander)」と複数形を用いているところも注目に値すると思います。
近隣諸国でも同様だと思いますが、時として国内問題から目をそらすために対外関係が用いられます。国内の不満を抑えられないことから対外紛争が始まります。そういうことにならないように国内(足元)をキチンと処理する必要があるのだと思います。世界平和は世界各国の国内問題解決から導かれるのでしょう。
「SHEEP MAY SAFELY GRAZE」
Sheep may safely graze on pasture
When the shepherd guards them well.
Where rulers govern well
we may feel peace and rest
and what makes countries happy
勝手に日本語に訳すと以下のようになります。
羊が草地で安らかに草を食べることができるのは、
羊飼いが羊を上手に世話をするからです。
領主がその住民に対して善政を行うとき、
我々は平和で安住することができます。
そして世界の国々(近隣諸国)に幸せをもたらします。
12月13日(土)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る