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Kenの日記
by Ken
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■真珠湾攻撃
73年前の12月8日に日本(大日本帝国)は真珠湾を攻撃して対米戦争に突入しました。当時の日本の指導層・知識人はアメリカと戦って勝てると考えていなかったのに、日本の社会の流れの中で無謀な対米開戦への一本道を突き進んでしまいました。それは明治以来の成功体験が国民の思想形成に大きな影響を与えていたとも言えるし、世論形成におおきな役割を果たすべき「マスコミ」が国民感情に阿った結果とも言えます。

丁度衆議院選挙運動期間の折り返し点ですが、この「平和」に関する議論が少なく「アベノミクス」の「成功・失敗」というような経済・財政に関する論点が選挙の中心になっているように見えます。73年前の真珠湾攻撃も原因は経済問題でした。資源の乏しい日本はアメリカに原料輸出を止められると直ぐにも経済に破綻を来たす状態だったのでした。日本の国民経済を守るという理由で戦争を開始してして国民の命を失い、幸せな国民生活を台無しにする結果になりました。

現在も中東ホルムズ海峡を封鎖されれば日本への原油輸送に支障を来たすということで「集団的自衛権の行使」を可能とするような政府見解が出ているようです。超大国への道を突き進む中国と専制体制北朝鮮を隣人に持つ日本はアメリカ軍の基地を沢山抱えることになっています。安保条約でアメリカに守ってもらっていますが、アメリカからすれば中国・ロシアに対抗するアメリカ本土から離れた前線基地としての日本の存在価値が大きいことが安保条約の「肝」でもあります。

今回の衆議院選挙で虚しく感ずるのは、「自民党→アベノミクス推進→社会保障・財政改革→タカ派→中国・韓国と対立→東アジアの緊張」という自民党政権の政治ストーリーに対して、対抗できる勢力が居ないことです。自民党内のハト派的な人がいるはずですが「声」は聞こえてきません。自民党を飛び出したハト派(リベラル)の人は民主党の中で埋没してしまっています。平和を願う国民は誰を選べば良いのか分かりません。今回の選挙で選ばれる政権が来年の「終戦70周年」に対応することになるのですが。
12月08日(月)
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