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Kenの日記
by Ken
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■アジア大会女子サッカー決勝
アジア大会女子サッカーは「日本と北朝鮮」との間で決勝戦が行われましたが、ワールドカップ優勝の日本は北朝鮮に「地力」の差を見せつけられて「3体1」のスコアで完敗しました。日本はヨーロッパで活躍するトップ選手不在ということもありましたがが、今回のチームに数人のトップ選手を混ぜて勝てるかどうか難しい所だと思います。

テレビでは試合後半には北朝鮮選手が体力消耗し日本の得点チャンスが生まれるとか、パス回しでは日本の方が上だとか日本贔屓の解説しかしませんが、試合を見る限り、北朝鮮選手は体格的に優れていて、技術もあり、後半最後まで走る体力を備えていて、かつ驚くほどフェアなサッカーを見せてくれたと思います。正直言って風格ある「勝ちっぷり」という雰囲気でした。

北朝鮮の選手はパス回しもできるのでしょうが、基本的に無駄な「パス回し」はしないようなレベルに達していると思いました。自陣で相手日本ボールを奪ってからの速攻が何回かありました。オフサイドを避けてのセンスの光る飛び出しとか、それに合わせるロングパス、反対サイドではフォロー役選手がしっかり走るといった現在ヨーロッパプロリーグで行われている流れるような速攻を見せてくれました。

守備では日本選手のパスコースを上手に潰すので、打開力の無い日本サイドはボールを保持しようとしてどんどん苦しくなっていきます。そしてボールを奪っての速攻につなげるのです。守備においては驚くほど「フェア」なプレーに徹していたと思います。前後半通じて反則が少なく、「カード」の出番が少ないフェアな試合が実現しました。

嘗て日本代表として活躍した女性解説者の言葉が的を得ていました。「日本は味方選手に向かってパスするが、北朝鮮は味方選手が走り込む場所にパスをしている」。日本は相手ディフェンスに囲まれている味方選手にパスするので、パスを受けた選手は最初から厳しい状況に置かれることになります。一方北朝鮮はパスの出し手も受け手も日本デフェンスの手薄な所を常に探していて、その「空間」を見つけるや否やパスの受け手はそこ向かって走り、パスの出し手はその「空間」に狙ってパスすることになります。

「Jリーグ」でも同じですが、味方選手に向けられたパス回しは殆ど意味がありません。今の日本人選手の殆どは囲まれた状態でボールをもらっても打開する技術はありませんから。北朝鮮女子サッカーは「Jリーグ」の水準を超える領域に達していると思われました。
10月01日(水)
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