ID:85567
Kenの日記
by Ken
[99163hit]
■「横綱相撲」
サッカーワールドカップ観戦に熱中していたら大相撲名古屋場所が始まっていました。相撲の言葉に「横綱相撲」というものがあります。奇襲戦法だとか「騙すような決ま手」で攻めずに正攻法で勝負して勝つ、さらには「相手に十分な体制に組ませてから勝つ」という意味合いだと思います。横綱に圧倒的な強さを求めるファンにとっては「横綱相撲」こそ相撲の醍醐味として位置づけられるようです。日馬富士が「張り手」を張ったり、白鳳が「引き落し」をするとどこか批判的な空気が流れます。
しかし、相撲にはキチンとルールがあって、「行司・審判」(観客も)が厳しく見ていますから反則は殆ど出来ません。反則をしない限り「張り手」で勝とうが「横綱相撲」で勝とうが勝ちは勝ちです。横綱相撲をしようとして横綱が負けていては意味がありません。スピードスケートのスタートのように目・耳の感知からダッシュに要する全身の筋肉への信号伝達スピードを上げれば「立会い」から「差し手争い」は有利になります。しかしそうすることは「横綱相撲」ではないと判断されるかもしれません。
今回ブラジルで惨敗した日本サッカーも「横綱相撲を目指す」ような雰囲気があったと思います。日本サッカーにとって「相手守備陣が不十分な状態での速攻」はできなかったし、戦法として採用したくないものであったと思われます。選手達は十分な体制の相手守備陣をパスで崩して初めて納得の行くゴールとなると考えていたのだと思います。それが「日本のサッカー」だと。
「横綱相撲」でもそうですが、力が拮抗している相手との対戦では横綱相撲は成立しませんし、自分より強い相手との対戦では尚更成立しません。そういう対戦の場合には自らに有利で相手に不利になるような「あらゆる手段」を講じて勝利を目指すしか道はないのです。「張り手」でも「肩すかし」でも許される「技」は何でも使って、とにかく勝機を探ることが大切だと思います。そういう意味で日本のサッカーは根本的に発想を変える必要があると思います。
07月16日(水)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る