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Kenの日記
by Ken
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■ラマダン
イスラム教圏では先週の28日(土曜日)あるいは29日(日曜日)からラマダン月に入りました。夜明けから日没まで食べ物・飲み物を口にしない機関が一か月間続きます。ラマダンが影響しそうなイヴェントは少なくとも二つ進行中です。ひとつは「ワールドカップブラジル大会」もうひとつは「混迷のイラク情勢」です。

既に決勝トーナメントが始まっているブラジルワールドカップでは、明日火曜日にドイツと対戦する「アルジェリア」が国民の大多数がイスラム教徒です。また同じく明日フランスと対戦する「ナイジャリア」も北東部地域はイスラム教徒が多数を占める社会なので、出場選手の中にはイスラム教徒を含んでいる可能性があります。

今回の大会では「執拗なマーク」と「スピードあるカウンター」が勝敗を分けています。スタミナ切れは即敗戦に繋がってしまいます。「アルジェリア」は優勝候補の西ドイツとの対戦ですので万全の態勢で試合に臨んで欲しいところです。ナイジェリアと並んで、対戦相手のフランスもイスラム教徒選手を含んでいる可能性があります。アルジェリア移民の子孫の「ジダン」そして今回代表から「怪我」で外れたエース「リベリー」がイスラム教徒でした。

イラク情勢ではシリアを根拠地とするスンニー派武装集団がイラク北部を制圧しして「イスラム教国」建設宣言を発しました。イスラム教スンニー派の「カリフ」を首長とする国家をシリア北部・イラン北部(最北部のクルド人自治区は除く)の支配地域に建設するとのこと。完全にイスラム教に基づく国家を目指しているようなのでどのような政治が行われるのか非常に気掛かりです。

差し当たって当該地域に住むキリスト教徒、イスラム教シーア派は同地域から逃れることとなるでしょう。この動きに対してイラク政府とアメリカはどのような態度に出るのか。ラマダン開始に合わせるように「イスラム教国建設」が宣言されましたが、奪還を目指すイラク軍もイスラム教徒です。アメリカ軍がラマダン中に攻勢に出ることは考えられません。ラマダンの間の実施的休戦期間に両者冷静になって平和的な打開策を考えてほしいと思います。
06月30日(月)
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