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Kenの日記
by Ken
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■河野官房長官談話検証作業
旧日本軍の従軍慰安婦をめぐる河野官房長官談話については問題が指摘されたことから政府は外部有識者に検証作業を行ってもらい、その結果を20日に公表しました。「問題」というのは、@談話の根拠とされる元慰安婦の聞き取り調査の信憑性、A河野談話の作成過程で韓国側との意見の摺り合わせがあったはずなのにその証言がないB河野談話の発表により一旦決着した日韓間の過去の問題が最近蒸し返されている、と指摘する談話発表時の石原官房副長官のコメントが発端となっています。
「検証結果報告書」は過去の事実(らしき物)を調査して、談話作成過程の「日韓」のやり取りを詳しく説明した部分と、「談話」「作成過程のやり取り」の中で日本政府が実施を約束した旧従軍慰安婦への援助施策を詳細に綴ったものとなっています。要は談話作成の過程で「日本政府・韓国政府」は綿密に打ち合わせを行って「談話」を作り上げたことを強調し、日本政府は談話等で(韓国政府と)約束した施策を誠実に実行してきましたよ、ということを声高に主張するものとなっています。韓国政府は今日早速駐韓大使を外務省に呼んで強く抗議したとのことです。
この「検証作業」は安倍首相の政治姿勢を考えれば、靖国参拝と同じように安倍首相にとっては当然の行為であるのでしょう。阿倍首相の政治信念に「自らかえりみてなおくんば、一千万人といえどもわれゆかん(吉田松陰)」というものがあるそうですが、阿倍首相は熟考した上で、この検証作業を実施し、国際的に披露することが正しいと判断したのでしょう。しかし「靖国問題」もこの「従軍慰安婦の問題」も「歴史的に白黒付ける」問題ではなく「気持ちの問題」であるだけに、阿倍首相のように「理屈」で解決しようとすればするほど相手に反感を抱かせる問題だと思います。阿倍首相にはそのように反感を示す相手は非常に不合理に見えるのでしょうが、人間の感情は理性でコントロールできるものではないと思います。
安倍首相の郷土の大先輩であり、長州出身の政治家が強い影響を受けたのが「吉田松陰」ですが、「自らかえりみてなおくんば、一千万人といえどもわれゆかん」とは「現実の実行力」を大切にするものだと思います。確かに混迷した「民主党政権」の後なので「実行力」を掲げて政権運営することは大切だと思いますが、しかし西郷隆盛の「敬天愛人」に比べるてみると「人間の心情への配意」が少ないような気がします。
06月23日(月)
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