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Kenの日記
by Ken
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■ドレスデン国立歌劇場オーケストラのジルヴェスターコンサート2013
ドレスデンシュターツカペレのジルヴェスターコンサートに模様を聞きました(勿論放送録画です)。指揮はドレスデン歌劇場のシェフのクリスティアン・ティーレマン。ゲスト歌手はソプラノのルネ・フレミングとテナーのクラウス・フローリアン・フォークト。2012年の年末ガラは「カールマンガラ」と称してハンガリーの作曲家カールマンの曲を演奏していました。その前の年は「レハールガラ」だったそうです。2013年は「TONIGHT」がテーマだったそうですが何を狙っていたのかはっきりしませんでした。TONIGHTといえばバーンスタインのウエストサイドなのでしょうが。

NHKBSプレミアムの同じ日の放送で、ドレスデンとベルリンのジルヴェスターコンサート模様が前後して放送されました。ラトル・ベルリンフィルが「ラン・ラン」を呼んでプロコフィエフのピアノ協奏曲の超絶名演を披露しただけに、ドレスデンの年末コンサートの方の大雑把さにはあきれました。

そもそも「ティーレマン」がどうしてドレスデンのシェフを続けているのか全く理解に苦しみます。非常に強引で堅苦しい指揮ぶりは老成して数々の名演を聞かせるようになる前の「ショルティ」の若い頃を彷彿とさせます。ティーレマンが老成するどうかこれからの話ですが、純粋ドイツ生まれの指揮者として、バイロイト・ミュンヘン・ドレスデンを舞台に活躍し、強引な指揮法と、ナチ制服が似合いそうな厳つい風貌は正直言って好きになれません。奏でられる音楽には柔軟性がなく人間味・優しさが感じられないのです。

そんなティーレマンの指揮ですが2012年年末コンサートは結構気に入っていました。というのもテノールの「ピョ−トル・ベチャワ」と気品あるソプラノ「インゲボルク・シェプフ」の歌が非常に良かったからです。特にベチャワの誠実な歌い方と上品で力のある声は非常に好感が持てました。それに対して2013年は「ルネ・フレミング(ソプラノ)」と「クラウス・フローリアン・フォークト(テノール)」でした。1959年生まれのフレミングは既に声に張りがないし、テノールのフォークトは少年合唱団みたいな発生で迫力が全くない。東京国立オペラ劇場で歌って人気があるようですが、この人の声は国際的に通用しているのかしらと疑いたくなります。フレミング出演なのでそうしたのかどうかわかりませんが、英語の歌が多かったような気がします。ドレスデン歌劇場の観客も高い入場料を払ってこういう音楽を聴いて満足するのでしょうか。

ベルリンフィルのジルヴェスターコンサートは素晴らしかったのですが、既に辞めることが決まっているラトルに関して一言。奥さんのマグダレーナ・コジュナーをベルリンフィルの公演を頻繁に使うところが少し気になっています。2013年のプラハでのヨーロッパコンサートでコジュナーと共演しましたが、私としてはコジュナーの声には「?」マークが付きました。同じ2013年バーデンバーデンでの「魔笛」での「3人の侍女」もそうですし、2014年春の、マノン・レスコー、ヨハネ受難曲でもご一緒するようです。カラヤン、アッバードに女性問題がありましたが、ラトルも変なことにならなければと思います。関係ないですがラトルの後に「ティーレマン」がないことを祈ります。
02月11日(火)
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