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Kenの日記
by Ken
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■安倍首相靖国神社参拝
安倍首相が唐突に靖国神社を参拝しました。前回の首相時代に参拝できなかったことを「痛恨の極み」だとしてきた首相が、二回目の首相就任でその時の個人的な無念さを晴らしたということらしいです。当然ですが中国・韓国は猛反発。アメリカも「失望した」とはっきり否定のコメントを出しました。

何点かポイントがあるのですがまずは日米関係。アメリカ政府と日本政府の間は現在それほど緊密で友好的ではないことがはっきりしてしまいました。アメリカはこれまであからさまな批判は控え、遠回しの注意喚起を行ってきました(nudgeという単語がぴったりです)。しかし安倍首相はアメリカの態度を「自分の姿勢に対する理解」だという風に解釈してきたようです。

「平和憲法と日米安保条約の傘」という戦後の構造には日米の緊密な連携が不可欠ですが安倍首相はその構造を変えようとしているのでしょうか。日米のこのような「すれ違い」こそ、日中・日韓関係以上の大問題です。中国・韓国と揉め事に関係して日米が争うということが太平洋戦争の始まりでした。「過去の間違った道程」に思い出す危険な状態だと思います。

安倍首相は自らの「靖国参拝」について関係国に丁寧に説明すれば理解が得られるはずとの説明をしていますがそれは話が違うと思います。A級戦犯が合祀されていない「靖国神社」なら何回でも参拝してもらって構わないのです。戦争を指導して連合国から戦犯として処断された人達の「霊」にまで「安らかなれ」と祈ることは国際社会では通用しない態度だと思います。

「不戦の誓い」はまずそこをはっきり区別しない限りから他国からは信じてもらえないのです。それは幾ら安倍首相が頑張っても無理です。連合国に対して敗戦を受け入れた「天皇陛下」が靖国神社に参拝しないのもその証です。A級戦犯で処断され靖国に祀られている何人かの首相経験者は安倍首相と同じ日本のリーダーです。今日のリーダーである安倍首相は自分の公的立場を自覚すべきだと思います。

最後にこれがもっとも重要な問題ですが、アベノミクスのお陰で株価が上がり、円安となって日本経済は着実に回復に向かっている感じですが、だから「阿倍首相の行為は許される」と国民が考えてはいけないと思います。生活が苦しくなっても、欲しいものが手に入らなくなっても、「日本国民として決意と矜持」をしっかり示すことが大切だと思います。嘗ての「道」は指導者だけでなくマスコミを含めて「国民」が賛同して突き進んだのですから。
12月27日(金)
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