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Kenの日記
by Ken
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■日中韓「防衛識別領域」
中国が一方的に宣言した「防衛識別領域」ですが、米国の容認の動きに合わせたように「防衛識別領域」を韓国の拡大したことによって、東シナ海における「防衛識別領域」は日本・中国、中国・韓国、韓国・日本で重複する部分を抱えることとなりました。中国は遠からずに米国に要請に従って自らの「防衛識別領域」の運用を国際基準に統一することになるでしょうから、この問題は何となく解決していきそうです。
米国は「領有権問題」には一切タッチしないで、実際の領海・領空に関する運用において「不測の事態を避ける措置」を講ずるという現実的な対策を取りました。結局日本も尖閣諸島の領有権に言及することは避けて、日本・中国の「防衛識別領域」の運用に関して中国と交渉していくこととなるでしょう。これは実質的には「領土問題を棚上げ」して、現実の運用手続きを確立していくことに他なりません。日本政府としても一応面目は立ちます。アメリカの上手な外交処理であったと思います。
韓国の「防衛識別小域拡大」を日・米が認めたことで、韓国に対しても一歩譲った形になっていることは注目に値します。これで韓国が「慰安婦問題」のトーンを弱めて日本政府との対話を再開する方向に向かうという現実的な展開が見えてきました。一方でバイデン副大統領は韓国朴大統領に「betting against the U.S. is a bad bet」と発言したという報道がなされました。この発言は通訳の誤訳だとして翌日には撤回されましたがこの発言は意味深長だと思います。この発言に対して韓国マスコミが直ぐに反応したように、韓国内では朴大統領の中国寄りの外交姿勢を疑問視する勢力が結構多いのではないかと想像されます。
バイデン氏の日中韓3カ国主脳への説得とアドバイスによって、現在の東アジアの緊張がとけるのであればバイデン氏の評価はかなり上がることとなるでしょう。次期民主党大統領候補として脚光を浴びることになりそうです。
12月09日(月)
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