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Kenの日記
by Ken
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■千鳥が淵戦没者墓苑
戦略対話のために来日しているアメリカのケリー国務長官・ヘーゲル国防長官が10月3日「千鳥が淵戦没者墓苑」を訪れて戦没者に対して献花したというニュースが話題になっています。今回の戦没者墓苑訪問は日本の招待ではなく米国側の意向によるものだそうで、同墓苑を訪問した外国の要人としては1979年のアルゼンチン大統領以来最高位の政府高官とのこと。両長官「日本の防衛相がアーリントン国立墓地で献花するのと同じように」戦没者に哀悼の意を示したと述べたそうです。
千鳥が淵戦没者墓苑のホームページ(http://www.boen.or.jp/)では戦没者墓苑について以下のように紹介しています。「千鳥ケ淵戦没者墓苑は、昭和34年(1959年)国によって建設され、戦没者のご遺骨を埋葬してある墓苑です。今から約68年前の大東亜戦争では、広範な地域で苛烈な戦闘が展開されました。この戦争に際し、海外地域の戦場において、多くの方々が戦没されました。戦後、ご遺骨が日本に持ち帰られましたが、ご遺族にお渡し出来なかったものを、 この墓苑の納骨室に納めてあります。いわば「無名戦士の墓」とでもいうべきものです。 現在、35万8千2百60柱(平成25年5月27日現在)のご遺骨がこの墓苑に奉安されております。」
ニクソン大統領が電撃的に北京訪問を発表してから米中関係が急展開しましたが、アメリカがそれをワシントンの日本大使館に通報したのは発表直前だったの日本政府は大混乱したそうです。アメリカからの「方針転換サイン」はそれまで幾つかあったのでしょうが日本政府は全く気付かなかったのでした。尖閣列島問題・慰安婦問題・靖国に関する問題でもアメリカは日本の立場を理解し支持しているように見えますが、国際情勢次第ではいつ態度を変えるか分かりません。親しい友人がそれとなく示す忠告は貴重なものだと思います。香港の新聞はこの関連の記事で「nudge」(To push against gently, especially in order to gain attention or give a signal)という動詞を使っていました。
インド各地にある「ヒンジー寺院」の中には「異教徒あるいはインド人以外」の参拝を拒否しているところがあります。マドライのミナクシ寺院、プリのジャガンナート寺院、ティルチのスリランガム等多くのインド人が押し寄せる有名所の寺院では、ヒンズー教徒以外は神聖な場所には立ち入ることが出来ませんでした。日本の神社・仏閣は参拝客ばかりでなく観光客も何ら差別無く受け入れるので多くの外国人観光客が訪れますが、インドの「ヒンズー寺院(拝火教寺院はもっと徹底していて異教徒は全く敷地内に入れません)は入場者(参拝者)を厳しく制限しています。しかし伝統ある寺院が「世界遺産」に指定されると、そこはキチンと保存されることとなる一方で外国人の入場もOKとなるようです。
世界遺産に立候補して外国人にもオープンすれば多くの観光客が訪れて寺院も潤うと思うのですがインドの宗教はそういう態度を採らないのです。もし靖国神社を現在のままの形で存続させるのであれば、基本的に日本人だけに参拝を限定すべきだと思います。日本人にしか理解できないような環境を外国に開放するのは無益な混乱を招くだけです。外国人に理解されないようなことは「ひっそりと」「自分達だけで」守り続けるしかないのだと思います。
10月04日(金)
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