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Kenの日記
by Ken
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■閣僚・国会議員の靖国参拝
靖国神社春の例大祭へ閣僚・国会議員が大挙して参拝したことで、それでなくとも課題山積で冷え切っている中国・韓国との関係が一層悪化しています。
靖国神社の例大祭がどんなものか「靖国神社の解説」には以下のような解説がありました。
「靖国神社で最も重要な祭事は、春秋に執り行われる例大祭です。春の例大祭は4月21日から23日までの3日間で、期間中、清祓・当日祭・第二日祭・直会の諸儀が斎行されます。当日祭に先立って斎行される「清祓」では、神職はもとより祭儀に用いる諸具に至る一切が祓い清められます。当日祭では、生前、お召し上がりになっていた御饌神酒や海の幸、山の幸などの神饌50台をお供えして神霊をお慰めし、平和な世の実現を祈ります。」
この靖国神社の春季例大祭に3閣僚、168人の国会議員が参拝し、中国・韓国からはそれに対する厳しい非難の声が上がりました。この影響で、日韓外相会談が中止され、日中友好議員連盟の国会議員の訪中も中止になりました。特に後者は日中首脳会談の糸口を掴むために重要な訪中だと位置づけられていましたから、拗れた日中関係改善を解きほぐす手掛かりがまた遠退いたことになります。
そろそろこうした年中行事となった揉め事は止めにしてもらいたいと思います。政府は「閣僚・国会議員の靖国参拝は個人の私的な行動で、心の問題でもあるので、内閣がいちいち制約を課すべきではない」としていますが、少なくとも閣僚の任命権限は首相にあるので、首相が閣僚に参拝を認めたことと同じことです。
去年暮れから日本・中国・韓国の首脳がそろって代替わりしました。3ヶ国の新しいリーダがこの地域で直面している課題といえば、「北朝鮮問題(核抑止力による体制存続)」「尖閣列島、竹島の領土問題」そして米・EUと並ぶ世界経済の中心となっている「東アジア地域の経済連携」の問題です。こうした問題においてはこの近隣3国の連携は欠くことがせきません。
この東アジア地域の安定的発展のための連携で考えておかなければならないのは、日本が当事者として過去に東アジア地域の安定を破壊したことがあるという歴史です。経緯はどうあれ韓国を併合したこと、中国に対して屈辱的な21か条の要求を飲ませ侵略したこと、現在の北朝鮮とまったく同じように国際連盟の決議を無視し、結果的にこの地域を巻き込んだ大規模な戦争の道に走ったこと等です。
最も参拝したかった(と思われる)安倍首相は、自ら参拝していたら大問題になっていたことが確かなので自分は参拝を遠慮し供え物を贈ることに留めておきながら、麻生副総理の参拝は止めないで中国・韓国の反応の様子を見たのだと思われます。しかしその中途半端さが誤りだったと思います。
「これ位なら反発もないだろう」と鯖を読んで閣僚の参拝を許可した行為に相手が思いもよらず大きな反感を示したので、開き直ったように反論するような行為は非常におとなげなく見えます。
04月24日(水)
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