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Kenの日記
by Ken
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■安倍首相訪米
BBCの報道から

Mr. Abe, who was elected in December, has said US support is "critical" in Japan's dispute with China. China has fiercely criticized Mr. Abe for comments made before his departure.

He had told Washington Post newspaper that China had a "deeply ingrained" need for conflict with Japan and other countries in the region, using disputes to bolster nationalism and support for its authorities.

Foreign Ministry spokesman Hong Lei said Beijing was "astonished" by the report, saying it was rare for a country's leader to insult its neighbor, China's Xinhua news agency reports.

安倍首相の訪米直前の発言が北京政府を苛立たせています。中国では昨年共産党総書記に選出された「習近平」氏が来月5日から開催される「全国人民代表大会(全人代)」で国会主席に選出され、「習政権」が正式に発足しようとしています。「習政権」を取り巻く中国国内の情勢は、改革派・保守派・軍の意向等の微妙な力関係の上に成り立っていると言われるだけに、習主席が大胆な決断ができるとは思えません。そんな中国の内情など全く感知しないかのように安倍首相がタカ派の発言を繰り返しています。

野田政権の「勇み足」の尖閣列島国有化方針と、その考えを引きずる安倍政権の「日中間に領土問題は存在しない」とする強硬姿勢は中国をずっと刺激し続けています。今回安倍首相がアメリカでオバマ大統領にあった際にオバマ大統領は日本の考えを支持してくれるとは到底思えません。

オバマ大統領から発せられるであろう「領土問題は日中間で解決してくれ」というコメントは、実質的に日中間には領土問題が存在することを認めていることと同義です。オバマ大統領はそれ以上踏み込んだ発言をするはずがありません。今回は首脳会談後の共同記者会見も予定されていないみたいです。オバマ大統領から突き放された時に、日本は自力で領土問題を解決しなければならないのです。(これは元々分かっていたことです。民主党が日米関係を傷つけたといっても、それは日中関係とは基本的に関係の無い話です)

安倍首相は「レーダー照射」問題を念頭において強気に発言をしているのでしょうが、この「レーダー照射問題」は野田政権の「尖閣国有化宣言」と同じような中国の「勇み足」だと思います。お互いに「まずいことをしてしまった」と思っていても外交上なかなか謝罪・取り消しはできません。

「お互いに互いの勇み足を大声で咎めることは止めにしよう」という態度がどうして取れないのでしょう。実際には発言のトーンを柔らかくしていくことだと思います。大多数の国民は指導者の冷静な対応を理解するはずです。しかし、この安倍発言は中国の拗れた関係を沈静化させようとしている期待を裏切る形となってしまいました。

これとは別に今日は韓国と揉めている「竹島の日」で島根県では記念式典がありました。韓国との関係が拗れなければ良いのですが。更にロシアには森元首相が訪問してプーチン大統領と首脳会談の調整をしています。中国・ロシア・韓国、(勿論北朝鮮も)との外交関係をどのように立て直していくか、どうも明るい期待は持てません。
02月22日(金)
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