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Kenの日記
by Ken
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■ベッリーニのオペラ「清教徒」
妻の参加している合唱団のピアニストの方が伴奏に参加するということで、ベッリーニのオペラ「清教徒」を聞いてきました。演奏した団体は「フレスカリア(Frescaria)」と言って、若手歌手の方が「誰でも気軽に楽しめるオペラ」「低価格でも上質の舞台」をコンセプトとして運営している団体です。今回の公演は「フレスカリア」の第16回目の公演でした。公演は東京都北区の滝野川会館の大ホール(もみじホール)で行われました。そこは京浜東北線上中里から行ける所なので自宅からは比較的便利でした。土曜日の夜の公演ということもあり満員御礼という訳には行きませんでした。

今回初めて聞く「清教徒」なのでストーリーを調べましたので記載しておきます。

(時代場所)
17世紀中頃清教徒革命真っ盛りの(チャールズ一世処刑後)のイングランドのプリマスに近い城塞。

(登場人物)
グワルティエロ・ヴァルトン卿(Ba):議会派の城塞主、議会派軍司令官、エルヴィーラの父
ジョルジョ(B):エルヴィーラの叔父、議会派の退役大佐
アルトゥーロ・タルボ(T):国王派(スチュアート王家)騎士、エルヴィーラの婚約者
リッカルド・フォース(Br):清教徒軍大佐、アルトゥーロの恋敵
ブルーノ・ロバートン(T):清教徒軍士官、リッカルドの親友
エンリケッタ(S):チャールズ一世の王妃(フランスアンリ4世の娘)、カトリック信者
エルヴィーラ(S):アルトゥーロの恋人

チャールズ一世:王権神授説信望者。増税等の圧制のために議会から1628年の「権利の請願」を突き付けられる。一旦これを受け入れるも再び専制政治を開始。この間に国教統一を目指して清教徒を弾圧。王権の制限をめぐってる議会は国王派と議会派に分裂。チャールズ一世が議会派議員を逮捕すると内戦(清教徒革命1641)が勃発した。最終的にチャールズ一世は議会派の勝利によって処刑されることとなる。とは言ってもイングランドの王制がその後ずっと否定されたという訳ではない。今でも王制は継続していることは留意すべきである。

第一幕第一場

17世紀のイングランドの夜明けの城塞。清教徒(ピューリタン) 軍と王党軍の内乱で清教徒軍が国王(チャールズ一世)を処刑して優位にある。王党派の騎士アルトゥーロは清教徒軍の司令官の娘エルヴィーラと相思相愛で結婚となり、清教徒軍の城は祝賀会。猛々しい兵士たちの声を縫うようにして賛美歌が聞こえてくる。その中にはエルヴィーラの声もあった。

一同は間近に迫ったエルヴィーラの結婚を祝う。そこに現れたのは悄然とした様子のリッカルド。彼は、戦いに出かける前にヴァルトン卿からエルヴィーラとの結婚を約束されていたのだが、戦場から戻ってみると、その約束は一方的に破棄されてしまったのだった。エルヴィーラは、王党派の騎士アルトゥーロを愛しており、ヴァルトン卿は他の人を愛している娘に結婚を強要できないと言うのだった。リッカルドは二人の結婚を嘆く。(アリア「今、どこに逃れようか」、「おお、永遠に君を失った」)

第一幕第二場

エルヴィーラの部屋。敵方の青年との結婚は許されず、リッカルドとの結婚と誤解していたエルヴィーラに、伯父ジョルジョはリッカルドとエルヴィーラの結婚を望んでいた父親を説得した一部始終を語る(アリア:娘よ、我が胸に泣け) 。すぐにもアルトゥーロがやってくるだろうと告げたので大喜び(アリア:私は美しい乙女)。そこへアルトゥーロの到着。アルトゥーロ到着の知らせが響きエルヴィーラは大急ぎで出てゆく。広間には、ちょうどアルトゥーロが到着したところで、花嫁姿のエルヴィーラに愛を誓ったアルトゥーロは、皆と一緒に結婚式の準備をする。

第一幕第三場


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01月19日(土)
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