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Kenの日記
by Ken
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■中国民主化の動き
中国広東省の週刊新聞「南方週末」の記事が当局によって改竄されたことに対する中国国内の波紋が収まっていません。以前の中国なら当局に都合の良い記事を書く事は当たり前だったし、当局から記事の修正命令を受けたとして大きな問題にはならなかったはずです。これはやはり昨年末の指導者交代で若い「習近平」氏がトップに収まった関係で、中国国内でも漸く民主かの動きが始まったのだと思います。「習近平」氏にとっても就任早々の段階で「反民主化」のレッテルを貼られたくはないでしょうから。
さらに新年になってから中国国内のあるフォーラムにおいて、中国の大学の法律学者達が「党が法を凌駕している」との批判を展開したとの情報がありました。
現在中国共産党には「政法委員会」という組織があり、最高裁判所、法務大臣などもその影響下にあるとされています。そしてその下部組織が地方の各行政単位(省・市・県)全てに設置されて、地方の治安・法の執行において実質的な権力を握っていると言われている。つまり「法」より共産党党組織が勝っていることに他なりません。実際にはキチンと対応している地方組織も多いのではないかと推測されるが、昨年問題となった重慶市書記「薄熙来」事件ではトップがこの制度を悪用しようすれば、とんでもないことになってしまうことが実証されました。
新聞記事改竄事件が大事件となったのが広東省だということも注目すべき点だと思います。広東省の省トップ(省書記)は、「習近平」体制成立後の昨年12月、それまで内モンゴル自治区の書記であった若手のホープ「胡春華」氏が就任したのでした。胡氏は1963年代生まれ(49歳)で、10年後には「習体制」の後の指導者候補のトップに位置づけられている人物です。そのような次代の若手ホープが、共産党による言論統制問題をどのように捌くのは非常に興味があるところです。
01月17日(木)
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