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Kenの日記
by Ken
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■日本の「ダ・ミケーレ」
今年始め恵比寿に「ダ・ミケーレ」ができていたということを知って早速行ってみました。なんでも「ダ・ミケーレ世界二号店」ということで、ナポリのダ・ミケーレのノウハウを取り入れた店だそうです。金曜日は新橋にいる妻と恵比寿で待ち合わせて、少し道に迷いましたが6時30分過ぎには店に付くことができました。店の前には小雨の中10人以上の行列。今日は止めておこうという妻を説得して30分程度並んで漸く席に着くことができました。

店内はそれほど広くありませんが、ナポリから取り寄せたというおおきな「ピザ窯」が入り口近くに据えられています。窯の色は本店の大きな窯に近い茶褐色。天井が高く床とか壁にタイルを張っているところなんかもナポリの店に似せています。値段はともかくメニューはナポリミケーレに近いもので、ピザの種類は「マルゲリータとマリナーラだけ」。少しですが前菜もあります。日本人の趣向に合わせてワインを沢山置いているのは仕方ないでしょう。

さてピザの味ですが、基本的に素材(ピザ生地、トマトペースト、モッツァレラチーズ)はナポリのミケーレと殆ど同じ程度のものだと感じました。ピザも大きくて一人で食べるには少し大きすぎるくらいです。課題は焼き方だと思いました。最初に食べたマルゲリータの時にも感じましたし、次のマリナーラもそうでした。縁には十分焦げ目が付いているものの、トマトペーストの水分が少し生っぽいのです。モッツアレラは十分とろけているのですが、トマトペーストの焼け方に不満が残りました。感覚でいうと最後の10秒・20秒の仕上げが少し早いのではないかという感じです。これが私達のピザだけなのか、それとも全体にその傾向があるのかは不明です。

これは少しやっかいな調整が必要なのかもしれないとも思います。

現象つぃては、薪を燃料とするピザ窯内の温度管理の問題なのか(薪窯ではピザの裏を焼く「底」の温度、表面を焼くピザ天井の一番高温となる場所の温度、さらに窯内全体の湿度がピザの焼け具合を左右すると思います)、トマトペーストの量・塗り方と窯の温度に合わせた「焼き時間」の問題なのか、両方なのか。ポイントは「ナポリの本店ダ・ミケーレ」のようにピザの焼け具合の見分ける「お目付け役」のような仕切り人間がいないことです。

多分ナポリでも焼けムラはあるでしょうが、そこはベテランが厳しくチェックして修正しているはずです。ナポリでは注文を聞きに来る年配の接客担当の人が店全体を仕切っていました。それが伝統を継承する方法だと思います。日本のミケーレはまだそこまで行っていない感じです。欲を言えばナポリから焼き方の分かる人を長期間呼んで日本の窯にあった「焼き方」を安定させるべきだと思いました。「本番ナポリの味」が違うものにならないように、何とか工夫して欲しいものです。なにせナポリに食べに行くことを考えたら多少高くても便利ですから。因みにマルゲリータ(ダブルチーズ)はナポリ本店が5ユーロ、恵比寿のミケーレでは1800円でした。 
04月27日(金)
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