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Kenの日記
by Ken
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■新国「カルメン」
今週日曜日の深夜にNHKで放送された新国立劇場のオペラ「カルメン」を録画しておいたので今日見終えました。2007年12月に演奏されたものです。配役等は以下の通り。
カルメン:マリア・ホセ・モンティエル
ドン・ホセ:ゾラン・トドロヴィッチ
エスカミーリョ:アレキサンダー・ヴィノグラードフ
ミカエラ:大村博美
スニーガ:斉木健詞 など
演出:鵜山仁
指揮:ジャック・デコラート
演奏:東京フィルハーモニー管弦楽団
主役二人が一生懸命に歌って演技していたので印象としては好演だったと思いますが、主役二人は日本人では無理だろうなという脇役陣でした。唯一ミカエラ役の大村さんの声が圧倒的に通っているのですが、ミカエラとしては堂々とし過ぎていた感じがありました。
一幕の「タバコ工場」前の場面はあまりにも雑然としていて、合唱団も多くて良く筋が見えなかったと思います。合唱団が歌いながら演技する場面が多いのですが、フランス語のためか「歌」と「演技」の両方に神経を行き渡らせるのは難しかったのかもしれません。これは他の幕でも同様でした。ミカエラの大村さんはフランスを根拠に活動しているので、この役は問題無かったのだと思います。
「カルメン」と「ミカエラ」の対比でいうと、「ミカエラ」はもう少し「少女らしい」方がいいでしょう。そのように演技はしているのですが大村さんはそういう顔付きではありません。一方「カルメン」のモンティエルさんはむしろ「お嬢さん」のような顔付きでホセを惹きつける魔性の魅力のようなものはありません。4幕終盤では頑張っているのですが、カルメンの内面が見えてこないのです。
一方「ドン・ホセ」のトドロヴィッチさんは非常に立派な体格をしていて、声はしっかりした響きがします。このような立派な兵隊がカルメンに誘惑されるとはなかなか考え難い感じです。一緒に見ていた妻も言っていましたが、ドン・ホセはやはり「ホセ・カレーラス」のようにどこか頼りなく、誘惑に弱そうな二枚目男でないと筋が通りません。
最後にエスカミーリョのヴィノグラードフさんですが、非常に丹精な優男という感じでした。このエスカミーリョ役も難しくて、ホロストフスキーのようながっしり男の二枚目が演技すると、ドン・ホセと比較にならなくなってしまうし、あまり頼りないとどうしてカルメンが惹かれるのよと言う感じになってしまいます。ヴィノグラードフさんは若く溌剌とはしていますが、カルメンを惹きつける魅力という点では不足かなという感じでした。
03月14日(土)
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