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Kenの日記
by Ken
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■コバケンのマーラー交響曲第5番他
文京区(文京アカデミー)と東フィルとの協力で開催されている文京シビックホールの「響きの森 クラシック・シリーズ 」。その第25回目の本日のコンサートに行ってきました。コバケンのマーラーを「S席」4000円で聞くことの出来る非常に「お徳な」コンサートでした。選んだ席は2回9列(最前列)33・34番。音のバランスは非常に良かったと思います。
演奏曲目、演奏者は以下の通り。
ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲 第1番 ト短調 ヴァイオリン:長尾春花
マーラー:交響曲 第5番 嬰ハ短調
演奏・東京フィルハーモニー交響楽団
指揮:小林研一郎
最初のブルッフは長尾さんのバイオリンが非常が良かったと思います。一楽章のソロの入りが素晴らしい音でびっくりでした。左手のテクニックが非常に安定していることに加えて音が素直でかつ非常にしっかりしています。何度か双眼鏡でアップで見ましたが、ボーイングが非常に美しく、非常に力強いことが分かりました。大学1年生だということですがこれから本当に楽しみです。なにより誠実にかつ謙虚に演奏されているところが観客に伝わってくる演奏でした。
休憩の後はマーラー。休憩時間にステージの裏でトランペットが最初のソロの「さわり」を練習しているのが聞こえます。正直言って少し心配になりました。ところが始まった一楽章のトランペットの素晴らしいこと。最初こそ少し硬く聞こえましたが、曲が進むに連れてどんどん素晴らしくなっていきました。御本人もさぞ満足のいく出来だったのでしょう。曲が終わってコバケンさんに起立するように指名されて、嬉しそうに手を振っていました。
感動的な演奏で久し振りのマーラーの「音の洪水」に全身それこそ頭まで浸かった感じでした。演奏する側もさぞ疲れたことでしょう。コバケンさんの挨拶は「完全燃焼でアンコールのエネルギーは残っていない」というものでした。これに対しても会場から大きな拍手でした。1楽章・2楽章も良かったのですが、やはり圧巻は「アダージェット」でした。はっきり言って5楽章が余分に思えました。このまま「じっと静かにしていたい」という気持ちでした。他の楽章で管楽器ソロの時にたまに「色気の無い弱音」を聞かせる場面がありましたが、そんなことは直ぐ忘れて音楽に引き込まれてしまいます。こんな感動的な演奏会は久し振りです。だからコバケンさんからは目が離せません。
帰りの丸の内線後楽園駅はビックエッグに向かう野球ファンで混雑していました。今日は巨人・阪神3連戦最終日でした。
09月21日(日)
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