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Kenの日記
by Ken
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■遍路一日目(第1番霊山寺から第7番十楽寺まで)

C「讃岐男と阿波女」ということばがあるとのこと。讃岐は雨が少なく平地も少ないことから嘗ては讃岐の男が阿波に出稼ぎに来ていた一生懸命働いたので、讃岐の男は働き者という評判ができたようです。阿波女は阿波踊りを見ればわかるとおり美人が多いということらしいです。

今日は第一番から第7番までの札所を参拝しました。小さい声ではありますが般若心経を本堂と大師堂で唱えました。般若心経に慣れている方が大きな声で唱えている時に便乗して一緒に唱えると調子が分かってきます。

今日の宿は「第6番安楽寺の宿望」です。寺の方の話では29人も宿泊でいつもよりは少ないとのことでした。外国人9人の団体が入っているとのこと。夕ご飯の時に隣になったので、少し話を聞いてみました。国籍はバラバラのようでした。ベルギー、ドイツ、ウクライナ等々。何が共通なのか聞いてみたら「ベルギー語」を話すことだそうです。不思議な団体でした。彼ら休暇を利用して日本にやってきたとのこと。長崎、広島、徳島(遍路)、京都、高山、白川郷、東京を観光するのだそうです。

夕食後の「安楽寺」の「夜のお勤め」に参加させていただきました。宿坊に泊まるからには修行として「お勤め」をすることが重要な行事となります。この「お勤め」が大したものでした。まず「お勤め前」の準備があります。筆記用具のある部屋で「納札」に住所・名前など必要事項を記入します。次に供養したい人の名前を短冊に書いてこれを「楠木の枝」に結びます。更に木札に「願い事」を書きます。これと準備された蝋燭が立てられたコップを持参して「お勤め」が始まりました。

まず本堂でお参りです。住職の声に合わせて「般若心経」を唱え、その後に薬師如来の真言、弘法大師の宝号を唱えます。この場所を移すのですが、本堂の横の部屋には人工の川が流れています。ここに先ほどの「蝋燭の立っているコップ」を流します。もちろん蝋燭に火を付けて。ゆらゆら流れる蝋燭の火は幻想的です。先ほどの「供養したい人の札を付けた楠木の枝は川に作られた小さな島に指します。この「楠木の習慣」はこの地方の独特のもののようです。先祖供養の一種です。そして願い事を書いた木札は火が灯されている「護摩檀」で燃やされます。このあと阿弥陀如来の周りの「南無阿弥陀物」と唱えながら3周回って終了でした。何だかテーマパークに行ったような印象でした。外国人の方々も分からないなりに興味を持って参加していました。この宿坊では女性遍路の南さん、桑島さん、大阪から来ている先達の「浜口さん」と一緒でした。

04月29日(水)
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