ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■ポケモンはピカチュウ。オヤジはヒマ中。
土曜日は息子・タク(9才)が楽しみにしていたポケモンカードの大会であった。
場所は幕張メッセ!遠すぎー!
開始時間は9時!早すぎー!
9時開始だからといって9時に着くのはお馬鹿さんである。このポケモン大会は全国から何百人というポケモン大好きっ子(&大人)が集結するわりには対戦卓の数は少ないので、遅く行っても座れなくて、席が空くまでずらーっと並ばされるのである。
まず予選から始まって、決勝に進めるのは先着順でランダムな対戦相手に5連勝した32名(だったっけ)のみである。だから並ばされた者は、先に対戦を始めたライバルたちが着々と白星を重ねて行くさまを間抜け面で見ているしかなく、めちゃめちゃタイムロスなのである。
僕は朝6時に起きてタクを叩き起こし
「40秒で支度しな!」
と急がせたのだが
「はなぢがああ〜」
タク、アサイチ鼻血で時間ロス。どんだけ興奮しているんだよ…。予定よりかなり遅れて出発した。娘・R(11才)も一緒に連れてきた。嫁が仕事なのでひとりウチに置いておくわけにはいかなかったのである。
Rも僕同様ポケモンカードにはビタイチ興味がないので、お互い1日をどうやってヒマを潰そうか…が大きな悩みとなった。
電車に揺られて1時間半、幕張メッセのホールに着くと長い行列が出来ており、やはり相当気合いの入ったポケモンカードマニアが集結しているようだ。
ここで子供達と同じ学校のポケモン仲間とそのお父さん達と落ち合う。開場時間になったので一緒に入場。集合場所を確認すると、僕とR以外はみんな
「それ並べ!」
と予選会場へ爆竹のようにすっ飛んで行った。残された僕とR。ベンチに座って
「気が散ってダメかもしんないけど宿題でもやりな」
一応持って来させた宿題のノートなどを広げさせたのだけれどもやっぱりあんまり集中できないようで、それからは僕のスマホで動画観たりipodで音楽を聴いたりしていた。それでもやっぱり飽きる。

時折ピカチュウの着ぐるみがチョコチョコ歩いて来るのだけれども、Rももう
「ピカチュウだー!」
とか叫んで飛びつく年頃ではない。しかし僕は、司会のキレイなお姉さんが歩いてくると

「司会のお姉さんだー!」
とか叫んでがっついて写真撮ってもらう年頃であった。
「ねえパパー。ちょっとだけ外に行ってみたい」
Rがそんなことを言う。会場がでかいので出口と再入場口が離れているし、人が多いので、ポケモンだけに
「ちびっ子ゲットだぜ!」
とか攫われたりしないか少し心配だったので
「えー、君、迷子になりそう」
やめさせようとすると
「大丈夫だもん!」
ぷんすか怒ってとっとと出口から出て行ってしまった。あらら…と後姿を追って行ったが見えなくなり…再入場口で待っていたら5分後ぐらいに
「いえーい。大丈夫って言ったでしょー」
すんごい嬉しそうにニコニコしながら戻って来た。なんかカワイイ。
そんなことをしているうちになんだかんだでお昼ぐらいの時間になり、タクがすっ飛んで戻って来た。
「4連勝した!でもあと1勝で予選突破だったのに負けた…」
決勝進出までもう一歩足りなかったようだ。でも前回はボロ負けだったのでタクは満足だったようである。
決勝トーナメントは午後から始まるが、決勝進出できなかった大多数の負けプレイヤー達のためにもいろんなイベントが用意されていた。フリーバトルや3人組のチームを作っての3on3バトルとか。
昼飯を食べた後、タクは友達3人でチームを組んで3on3のバトルに参加したいと言う。
「じゃあ僕らちょっと散歩してくるよ。どうせしばらく戻って来ないんだろ」
「うん、いいよ」
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05月13日(水)
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