ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■ウォーター、ミー。
前回の日記の続き。
息子・タク(9才)が参加したポケモンカードゲームの大会会場・幕張メッセからウチに戻って来た時は、既に夜の8時半ごろであった。
普段ならご飯を食べ終え、お風呂にでも入っている時間であるが、この時、ウチには嫁もいなかった。
「夜は職場の歓送迎会なんだけど、行っていいかなあ?」
嫁がそんなことを言っていたので、そりゃ行って来いよ、と返事をしたので嫁は既に近所の魚民に行ってしまっていたのでご飯の用意もない。
明日もタクがポケモンカードバトルに参加したいと言っているし、そのためにとにかく早く子供達を寝かせたいと思い、電車で帰る途中の新木場駅の立ち食いソバでも食わせりゃいいやと思っていたのだが、
「ボクも魚民行きたい!」
「Rも!」
娘・R(11才)もタクも揃って嫁がいるところに追いかけて行きたいという。昔なら子供を居酒屋に連れて行くとか狂気の沙汰かよという感覚があったけれども、今の魚民とか和民とかはは個室もありすんごいファミリー向けなんである。
「じゃあちゃっちゃと食べてすぐ帰るぞ!」
「うん!」
というわけで嫁達が飲んだくれる魚民に向かった。
「あらー、いらっしゃい!今日はお子さんと一緒?」
店に着くと速攻で女の子店員に声を掛けられた。この店、近所のオヤジソフトボールチームの飲み会でしょっちゅう来ているため覚えられてしまっているのだ。
「なんであのお姉さんパパのこと知ってるの?」
子供達が怪しげな目で睨みつける。単にオヤジ仲間といつも来てるからさ、と答えればよかったのに、
「まあ、大人の付き合いでね…」
気取って妙にもったいぶった答えをしてしまったので
「お、おとな?」
もっと怪しまれてしまったようだ。
嫁達のグループは、どこにいるか探そうとしたのだけれども一番うるさかったので速攻で分かり、
「ママ―」
甘えん坊のタクはすぐさま嫁に飛び付き、
「あらー、追いかけて来たの?」
嫁もなかなか嬉しそうであった。よかった。こんな時間に居酒屋連れて来るんじゃないよ!とか怒られなくて…。
一応僕も嫁職場の方々に挨拶してから僕らの個室に入り、お腹を空かせた子供達のためにいろいろと注文した。Rもタクも居酒屋という、ファミレスとはまた一味違った店の雰囲気が好きなようだ。実際子連れのママ友達が飲んでたりして、居酒屋は既に子供とって未知の世界ではなくなっている。
注文してからしばらく、料理が運ばれて来たので子供達に食べさせ、僕は適当に飲んだくれていると、
「やほー」
がらっと個室のフスマを開けて嫁がやって来た。
「抜け出していいのかい?」
「いやー、ウチのとこ、料理少なくてさ」
嫁は、せっかく腹を空かせた子供達のために頼んだチャーハンやらギョーザやらピザやらを取り皿にガサッと乗せ、もぐもぐ食べて戻って行った。なんて奴だ。酔ってるのか?
しかししばらくしてから嫁はデザートで出されたらしいシューアイスを3つほど持って来た。
「やったー!」
子供達は大喜び。一方僕は
「けっ。やっぱモンテローザは酒は薄いわ日本酒は臭いわ…」
などとグダを巻いていた。それでも酒をソコソコ飲み、子供達もいろいろ食べて満腹になったころ
「たっくーん!」
嫁の職場の同僚のお兄さんがこっちに飛び込んできた。何やらタクをお気に入りだという。
「いやー、あなたが旦那さんですか!たっくん可愛いですよね!」
「いや、ですよねとか言われても…」
僕もいい感じに酔っぱらってるつもりだったが、それよりぶっ飛んだ相手だったのでこちらが冷静になるほかない…。
気が付けば時計は午後10時。そろそろ帰らないと…ということで嫁職場のみなさんに挨拶して帰ったのであった。
ウチに帰ると子供達を速攻でシャワーを浴びせ、歯を磨かせとっとと寝かせた。いやー、僕が居酒屋に行くようになったころから比べると、居酒屋に子供なんてめったに見なかった。それが普通にファミレス並みにいるもんなあ…。
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05月14日(木)
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