ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■スイミング娘。
とある休日。
嫁は西友に買い物に、息子・タク(8才)は友達の家に遊びに行ってしまった。
僕はもともと家にいて何もする気がないのでよいのだが、取り残された娘・R(10才)が退屈そうであった。
「Rもどっか行きたい」
「プールでも行くか?」
「うん!」
Rだってプールなんか友達と一緒に行く年頃だろうに…と思いつつも、まだまだオヤジを頼ってくるところが可愛くて嬉しい。
「としまえんのプールにしようぜ!」
と僕が誘うと
「んー。としまえんでもいいんだけどー。R、人がいっぱいなところより、今日はしっかり泳ぎたいの。区のプールがいいな」
普段頭がお花畑のRとは思えない明瞭な答えにピックリした。としまえんのハイドロポリスやろうぜー、と浮かれてた僕の方が子供のようだ。
で、行ったのが区のスポーツセンターのプール。25メートルで8コースぐらいの、ごくごく普通のプールである。ただ、ここも混んでいた。メチャクチャ暑いのでみな考えることは一緒なのだろう。
Rは僕と泳ぎながら、学校での水泳の授業はどんなことをやってるのか、こんこんと説明してくれて、実際半分ぐらいからどうでもよくなったが楽しかった。検定があり、25メートルを30秒以内で泳がないといけないということで、結構真面目にタイムアタックをやった。フォームについてアドバイスしてもなかなか聞いてくれなかったけれども。
真面目に泳いだ後はちょっと遊びタイム。僕がビート板を押さえて、その上にRが乗っかって波乗りピカチュウ!とか。監視員に見つかって怒られたらどうしようとびくびくしてたけど。
1時間半ほど泳いで、いくら愛娘と一緒といえども僕はいい加減飽きてしまったので
「もう帰ろう」
と言ってみたところ
「やだ!」
思いっきり断られたのでジャグジーでういー、と湯に浸かることにした。それから更に1時間ほど、ようやく限界まで泳ぎ切ったようでもう帰ろう、と言ってきた。
「着替えたらアイス食べるか」
「いいの?」
「うん」
こういうスポーツジムって、おあつらえにロビーとかにセブンティーンアイスの自販機があるんだよね…。
「あー、でもたっくんに悪いなあ…」
自分だけ買ってもらうのは悪いからどうしよう、と悩むR。なんていい姉なんだろう。
「まあいいじゃない?タクは向こうでオヤツとか出してもらってるかもよ」
「いいの?」
「うん」
Rはもう一回僕に聞いて、ようやくニコニコしてどれにしようかなーと嬉しそうに自販機の前で迷うのであった。
我、永遠に君をアイス。なんちて。
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08月07日(木)
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