ID:81711
エキスパートモード
by 梶林(Kajilin)
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■ネリマジック。
日曜日。
昼寝していたら
「パパ、ヒマでしょ。北口フェスタに連れてって」
と娘・R(10才)に起こされた。北口フェスタとは、駅北口の商店街がやっているイベントのことである。道端に露店が出て、焼きそばやら焼き鳥やらビールやらが売られ、またミュージシャンのライブやら催し物もあるという。新聞の折込チラシでそれを知り、行こうかなーとか行っていたのだった。
「じゃ行くべか」
息子・タク(8才)は既に友達の家に遊びに行ってしまっていたし、嫁は僕と違ってヒマじゃないのでふたりで出掛けた。娘と地元デートというのも悪くない。
「焼きとうもろこし食べたい!」
「はいはい」
「焼きそばも!」
「はいよ」
さっそくRにおねだりされ、露店で買わされる僕。おばちゃんにお金を渡すと
「この券あげるね。向こうのゲームコーナーでお子さんがヨーヨー釣りできるからね。あとこの券もあげるね。卵がひとパックタダでもらえるよ」
買ったもの以外にもといろいろもらってしまった。地元の商店街はこういう暖かいところが良い。人情人情。江戸前江戸前。
さらに露店をひやかしていると、急に青いロングドレスを着た、一見ブルースの女王みたいな妙齢の女性がやって来て、
「マジック見せますよ〜500円玉貸してくださいます?盗みませんから!」
と僕に言うではないか。思わず貸してしまうとその女王は500円玉を手のひらに乗せ、ぎゅっと握った。再び手を開くと、なんと500円玉がなくなっているではないか!
「500円玉はここにあります!」
と女王が指差したのは、僕の腕時計。なんと腕時計と手首の間に挟まってるではあーりませんか!
「はい、ありがとうございましたー」
女王は去って行った。僕は拍手した。ああよかった、これで生ビールが買える、と…。
そのうち地元中学生によるよさこいの踊りが始まって賑やかになってきた。踊りが盛り上がってくると、観ている人達に次々とハイタッチしてくる。別にCDとか買ってないのに女子中学生とハイタッチできちゃったうえへへ。

よさこいの後はすぐそこの日芸の学生による殺陣。学生街ならではの出し物で良い。

そしてそして次はマジックショー…ってさっきの女王ではないか。このイベントに呼ばれたマジシャンであった。なんというか、場末感がこの商店街とマッチしていて良い。

ここ練馬区のオフィシャルキャラ、「ねり丸」もいた!
でも、すげえ汚れてるー!僕はねり丸が大好きなのでとても悲しくなってしまった。どうしちゃったのだろう。着ぐるみはあれ一体しかないんだろうか。そういえば、ゆるキャラブームのお陰で着ぐるみ専門のクリーニング業者が大繁盛、という内容の記事をどこかで読んだことを思い出したが、練馬区の予算はどれくらい組まれてるのだろう、などとどうでもいいことを考えたり。
ひととおり楽しんで、おばちゃんにもらった券で卵ももらって帰って来たら、タクも友達の家から帰って来ていて、
「ボクも行きたい!」
と言うのでふたたび繰り出すことに。ついでに嫁も。どんだけ地元商店街好きなんだ僕ら。

これまたおばちゃんにもらった券でヨーヨー釣り。Rは3個も釣れたがタクは1個だけしか釣れず、
「う…」
「また泣いてんのか!」
ポケモンカードバトルで負けた時といい、なにかと悔し泣きするタクである。
「じゃあフランクフルトでも買ってやるから泣きやめよ」
「やだ!」
僕もタク釣りに失敗してしまったとさ。
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06月10日(火)
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